長嶋一茂の流儀「強くあれ」 精神、身体両面で極真空手は「なりたい自分の軸」
2023年07月21日 05:00
芸能
96年に野球をリタイアして97年に30歳で入門。もう30年近くやってる。極真空手は“ケンカ空手”とも呼ばれていて、実戦の場に身を置いた時にどう立ち回るかを考えて動く。日常生活でも「どうしたら相手を攻略できるか」って考えたりするから、ちょっと頭の体操にもなってるかもしれないね。
背筋も伸びるから、ピシッとした気持ちになる。空手の基本の動きとして、必ず左右を同じように使うのがポイント。爪先や手の指先まで意識して、蹴りの時には片足立ち。バランスと体幹が鍛えられるんだよね。よくイメージされる、激しい取り組みだけじゃないよ。有酸素運動のようなゆっくりした動きもあるから、心肺機能や足腰の筋力向上にも効果があるみたい。
疲れを残して仕事に支障を来すのが嫌だから、稽古は週2回で1時間ずつ。18年から本格的に大会も出始めて、50歳以上+80キロ級に出場。21年7月の「東日本空手道選手権大会」で優勝して、昨年11月の「国際親善空手道選手権大会」で銀メダル。長女からも「初めてカッコイイと感じた」と言われてうれしかったな。格好いいパパでありたい、というモチベーションもあります(笑い)。
極真空手に傾倒したきっかけは、引退直前に発症した「パニック障害」も関係しています。当時は自律神経をやられてしまって、過呼吸症候群に。不安になると呼吸が苦しくなって、発作が治まるまで何時間も家の周りを歩いた。野球はプレーできなくなったけど、ずっと体を動かしてリズムをつくってきた人間だから、運動しなくなることに危機感を覚えました。なので、ずっとやりたかった極真空手をスタート。楽しいことに夢中になって気を紛らわせました。
今も完治したわけではないですし、病気と向き合うのは凄く難しい。でも人間って、何もしなければ何も起きない。克服できるかできないかは別として、立ち向かう精神的なすべにはつながっている気がします。
僕が求める“強さ”というのは、試合で勝つことだけではない。何でもいいので、1年前の自分よりステップアップしてる感覚で常にいたいですね。精神面でも身体面でも、極真空手はなりたい自分の軸になっています。これから仕事はもちろん、大会にももっと出て活躍していきたいです。
≪「長嶋一茂のミライアカデミア」 環境問題「光明見いだせる」≫ 21年からスタートした知的バラエティー特番「長嶋一茂のミライアカデミア~これからを生き抜くための特別授業~」の第5弾が、BS朝日で今月30日午後9時から放送される。専門家から学びつつ、新たな疑問や不満を討論する番組。今回は環境問題の中から、エネルギーや水の問題について語り合う。「自己の意識を変えることから、取り組みが始まる。我が家もソーラーパネルを設置するつもりでいます!2つのテーマに関して、光明を見いだせると思うのでぜひ見てほしい」とPRした。
◇長嶋 一茂(ながしま・かずしげ)1966年(昭41)1月26日生まれ、東京都出身の57歳。父は巨人終身名誉監督の長嶋茂雄氏。立教高―立大と進み、87年ドラフト1位でヤクルト入団。93年に長嶋監督の巨人復帰とともに巨人へ移籍。96年現役引退。現在はテレビ朝日「ザワつく!金曜日」「出川一茂ホラン☆フシギの会」でMCなどを務める。1メートル81、88キロ。血液型B。