内田眞由美&野中美郷 焼き肉店とAKBと…

2023年08月07日 08:00

芸能

内田眞由美&野中美郷 焼き肉店とAKBと…
開店前の「IWA」の店内で笑顔を見せる内田眞由美と野中美郷 Photo By スポニチ
 【牧 元一の孤人焦点】元AKB48の内田眞由美(29)がオーナーを務める焼き肉店「IWA」(東京都新宿区)が開店10年目に突入した。グループ在籍中の2014年4月にオープンし、紆余曲折を経ながらコロナ禍の経営難も乗り越えた。内田と親交がありアルバイト従業員として店に関わってきた元AKBの野中美郷(32)同席のもと、これまでのことや現在のこと、これからのことを聞いた。
 ──この10年を振りかえってみていかがですか?
 内田 あっという間でした。気づいたら10年になっていた感じです。1年目はAKBと店を両立していて、卒業してからも事務所に入って芸能活動をしながら店を続けて、今はほとんど芸能の仕事をせずに経営に集中しています。この10年で店への向き合い方が変化しました。
 野中 私はAKBを卒業して何もしていない時に眞由美に声を掛けてもらいました。飲食店で働くなんて想像したことがなくて、みんなからどんなふうに思われるのかという不安もありましたが、なんだかんだ言って楽しく働かせてもらいました。IWAでお客さんと接することが、再びファンの人と過ごすようになるきっかけにもなりました。

 ──IWAにとって野中さんはどんな存在ですか?
 内田 ムードメーカーで、その場を明るくしてくれます。私と思考回路が違って、私が思いつかないような言葉を使うんです。お客さんに対してドS発言が多くて、そんなことを言って大丈夫かな…と心配しますが、お客さんは結構ニコニコして喜んでいます。美郷だからできることだと思います。
 野中 私のファンはそういう人が多いんです。だから店でも、親しくなったお客さんに対しては「予約が詰まってるんだから遅れて来ないで」とか言ってます。
 内田 私の両親とも仲が良くて、私がいないところで飲んだりもしています。

 ──野中さんから見て内田さんはどんなオーナーですか?
 野中 元々、心が広くて優しいので尊敬していましたが、オーナーとして見るようになってさらに尊敬するようになりました。偉そうにしないし、ミスしても怒らないし、みんなに対して平等に優しいです。

 ──内田さんがこの10年で最も大変だったのは?
 内田 やはりコロナ禍が1番の打撃でした。あの頃は本当に厳しくて、もう無理だと思ったんです。ただ、私は負けず嫌いなので、弱音を吐きたくなくて、明るく努めていました。乗り越えられたのは、お客さんのおかげです。オープンの頃からずっと来てくれている常連さんがいて、コロナ禍でも来てくれて、来られない時もオンライン通販を頼んでくれました。お客さんに支えられました。
 野中 私はその頃は福岡にいたので、近くで見ていませんでしたが、いま冷静に考えると、相当厳しかっただろうなと思います。

 ──店の現状はいかがですか?
 内田 今は観光客が多くて、半分以上が外国人のお客さんという時もあります。大人数で来てくれて、旅行中ということでたくさん注文してくれます。これからさらに海外の方々に受け入れてもらえるような店にしないといけないので、もっと英語を勉強したり外国人向けのメニューを作ったりしたいと考えています。常連さんも大切にしながら、新しい客層を視野に入れて店を続けていきたいと思っています。

 ──今でもAKB時代を思い出すことはありますか?
 内田 今でも結構、同期の5期生と会う機会が多いです。先日も「あの時代に精神力を鍛えられたので私たちは無人島に行っても生き残れそう」という話をしました。
 野中 4月20日の私の誕生日当日に新宿のライブハウスで生誕祭をやった時、仲が良かったメンバーに集まってもらって、AKBの楽曲を10曲以上やらせてもらいました。青春がよみがえりました。

 ──AKBで大変だったのは?
 内田 研究生時代と自分がセンターになった時ですかね。研究生時代はレッスンもして掃除もして楽屋はないという状況でした。センターになった時は、音楽番組に出演したり1人で取材を受けたりして急に1人で表に出された感覚でした。
 野中 チームが16人体制から20人以上の体制になった時があったんです。その時、スターティングメンバーの16人から漏れて劇場に立てなくなって本当に悔しい思いをしました。ゲネプロの時、号泣して、心が折れそうでしたが、スタッフに励ましてもらいました。

 ──AKBの活動で役立っていることは?
 内田 握手会で見知らぬ人たちと次々に会話したことは生きています。どんどん新しい話題を見つけて話を続けることが身につきました。
 野中 いろんな人と接して来たので、メンタルが強くなりました。

 ──近況を教えてください。
 内田 次のプロジェクトに向けて打ち合わせを重ねながら勉強しています。私は元々、健康、美容に関心があるので、美容、健康、ヘルスケア部門の商品を開発したいと思っているんです。自分も家族もファンもこれから年老いていきます。自分の体の変化、肌の変化も感じています。それは食べ物で変わってくるので食べ物に気をつけています。家族にもみんなにも健康でいてほしいという思いがあります。
 野中 新しいグループ「alma」のレッスンの真っ最中です。almaは「生」の音を届けるリアルサウンドグループで、既存メンバー3人は歌のレベルが高いので、ついていくのに必死です。8月15日がお披露目の日です。

 ──最後に読者へのメッセージをお願いします。
 内田 私は自分がやりたいことを突発的に始めたりするので、驚かせたり心配させたりすることも多いと思いますが、今後もみなさんに楽しんでもらえるような人でありたいと思っています。
 野中 IWAで働く私のことが好きな人もいて『店にいつ出るの?』と聞かれることがあります。almaでの活動に少し余裕ができたら、そんな人にも喜んでもらえるように自分の管理をしながら店に出られる時は出たいと思っています。

 ◆牧 元一(まき・もとかず) 編集局総合コンテンツ部専門委員。テレビやラジオ、映画、音楽などを担当。
【楽天】オススメアイテム