吉本新喜劇・西川忠志 桑原和男さん追悼 「本当に親子でお世話になりました。師匠、どうか安らかに」

2023年08月11日 13:36

芸能

吉本新喜劇・西川忠志 桑原和男さん追悼 「本当に親子でお世話になりました。師匠、どうか安らかに」
西川忠志 Photo By スポニチ
 吉本新喜劇の西川忠志(55)が11日、自身のインスタグラムを更新。10日に亡くなった吉本新喜劇座員の桑原和男さんを追悼した。
 西川は「昨日、桑原和男師匠が天国へ旅立たれました。師匠の長年の芸能生活の中で、私が師匠とお仕事をご一緒させて頂けましたのはこの十数年間だけですが時に優しく、時に厳しくご指導いただき本当に沢山のことを学ばせていただきました。劇場で出番をご一緒させていただく時は必ず合間に食事にお連れいただき色々なこれまでのお話もお聞かせいただきました。宝物です」と回想。

 「また私だけではなく、両親も共に吉本新喜劇出身」と父・西川きよし、母・西川ヘレンもともに新喜劇出身とあって、「父も最近では『僕のことをキー坊、ヘレンのことをヘレン、と呼んでくださるのは、桑原師匠ぐらいやな』と申しておりました。本当に親子でお世話になりました。ありがとうございました。師匠、どうか安らかにお眠りくださいませ。合掌」と偲んだ。

 桑原さんは1955年に7度断られた末“8度目の正直”で漫才コンビ「夢路いとし・喜味こいし」に弟子入り。翌56年に漫才作家の秋田實が立ち上げた軽演劇集団「宝塚新芸座」に出演。その後、漫才師となり「原こちら」の芸名で舞台に立った。ところが3度コンビ別れを経験したことで「1人の方が自分で責任を取れる」と決意し61年、吉本新喜劇の前身「吉本ヴァラエティ」へ入団した。

 69年に座長に就任。小柄でやさしい顔立ちであることから、母親役やおばあさん役である「桑原和子」を務め、和子ばあちゃんは新喜劇ファンならずとも関西ではおなじみのキャラクターになった。舞台を離れると物静かで真面目な性格。役作りにも没頭し、四六時中、おばあさんを観察。悩むときに小首をかしげて頬に手を添えるなど研究し、芝居に取り入れた。「神様~!」など、代名詞になったギャグも多かった。89年の「吉本新喜劇やめよッカナ?キャンペーン」ではベテランとして残留し、新喜劇の復活を支えた。92年「上方お笑い大賞」金賞を受賞した。

 2000年7月に急性心筋梗塞で手術し入院、静養を経て同年12月に舞台復帰。その後、体調に配慮しながら活動を続け、18、19年は後輩座長の小籔千豊(49)が立ち上げた「コヤブソニック」、19年3月には「60周年だよ!よしもと新喜劇」に出演した。20年10月の「よしもと大笑い祭り寄席」が最後の舞台となった。昨年11月にはなんばグランド花月に来場し、車いすで新喜劇を観覧も今月10日、老衰のため神戸市内の病院で死去した。

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