栗山英樹氏 WBC制覇へ…高校、社会人野球指導者のもとにまで足を運んだワケ 初公開「栗山メモ」明かす
2023年08月14日 12:29
芸能
WBCは14日間で7試合を戦う短期決戦で、総当たりの1次ラウンドを勝ち上がり、準々決勝以降は高校野球と同じく負けたら終わりの一発勝負というトーナメント方式。米国に勝つためには、プロ野球ではなじみのないトーナメントの戦い方を熟知しなければならなかった。
歴代の選手や監督を訪ね、「日本野球とは何か」を追求し、覚悟を決めていった一方、7月にはアマチュア野球関係者のもとにも足を運んでいた。
元PL学園監督の中村順司氏を始め、98年春夏連覇を果たした横浜高で長年部長・コーチを務めた小倉清一郎氏、さらには21年都市対抗優勝の東京ガス・山口太輔監督(当時)にも話を聞いた。
栗山氏はアマチュア関係者にも話を聞きに行った経緯として「一発勝負で負けたら終わりというのは、ほぼほぼみんな高校時代で終わっているんですよ。その典型的な例では、都市対抗。一番アマチュアで計算して勝ち切れないというのが都市対抗だってみんな言うんですね。もしくは甲子園だったりする。トーナメントの専門家に話を聞かなきゃいけない」と真意を語った。
VTR出演した山口氏は、栗山氏との対談を振り返り「逆算することが大事。逆算した時にどこが一番重要なのか。決勝戦の最後の場面なのか、準決勝のスタートなのか、そこを逆算してイメージしながらなんですけどね。どこで抑える確率の高い投手を投入するのか、勝ち切るのかというのを含めて、一戦必勝だけではなかなか勝てないということを言葉で表現しました」。
さらに、選手への情を捨てなければならないことにも言及。「情があると、チームが勝つところに向かう過程で采配が一手、二手遅れるんです。厳しい選択をしなきゃいけないところで、情があるとどうしても任せてしまう。それを乗り越えた判断をした時に、野球の神様がいるかわからないですけど、それは勝つにふさわしいという結果につながるんじゃないかと」と伝えたという。
栗山氏は「優勝の逆算から戦い方のイメージを持つ」とメモしていた。