藤井聡太王位 4連覇へ“じっくり”自己最短32手で封じ手 昼食休憩前後に1時間45分の長考

2023年08月16日 05:20

芸能

藤井聡太王位 4連覇へ“じっくり”自己最短32手で封じ手 昼食休憩前後に1時間45分の長考
佐々木大地七段との王位戦第4局に臨んだ藤井聡太王位(日本将棋連盟提供) Photo By 提供写真
 藤井聡太王位(21)=王将、竜王、名人、叡王、棋王、棋聖含む7冠=に佐々木大地七段(28)が挑む第64期王位戦7番勝負第4局は15日、佐賀県嬉野市「和多屋別荘」で1日目が始まり午後6時11分、藤井が32手目を封じて終了した。
 藤井にとって32手目での封じ手は2日制43局目で最短。対戦成績3勝0敗で4連覇へ王手をかける一局は重苦しい空気の中、2日目に指し継がれた。

 封じ手時刻になっても読みにふけった。局面は、自身の浮き飛車が佐々木の金による飛車取りになり、選択を迫られている。ほぼ2択で、安全地帯の天王山か、佐々木陣の奥深く王手をかけながら切って銀と交換するか。後者なら藤井の将棋史に残る封じ手になる。11分オーバーし、持ち時間8時間から藤井が4時間46分、佐々木が3時間8分消費した。

 先手佐々木の誘導で戦型は相掛かりになった。佐々木の得意戦法で、先手では57勝18敗の勝率・760。棋聖戦5番勝負とのダブルタイトル戦「夏の12番勝負」で唯一の白星、6月の棋聖戦第2局を制した。

 受けて立った藤井も妥協なく昼食休憩前後、1時間45分考えた。対局中の昼食やおやつを選んだ前日、藤井はお茶が名産の嬉野とあって「(選択肢が)6、7種類あって長考した。明日から長い持ち時間の対局となるが、そちらこそしっかり考えたい」と前夜祭であいさつした。有言実行の結末は今日判明する。

 ≪竜王戦挑戦者は伊藤七段≫将棋の第36期竜王戦挑戦者決定3番勝負は14日、東京都渋谷区の将棋会館で第2局を行い、後手の伊藤匠六段(20)が永瀬拓矢王座(30)を146手で下して2連勝し、藤井竜王への7番勝負初挑戦を決めた。タイトル戦出場自体も初めての伊藤は同学年の藤井との対決に「大変強い方なので、何とか番勝負を盛り上げられるよう頑張りたい」と抱負を明かした。10月6日の開幕局時点で両者の年齢合計は41歳。これは1990年の第57期棋聖戦で対戦した屋敷伸之棋聖(当時18歳)―森下卓六段(同24歳)の計42歳を更新するタイトル戦年少記録となる。伊藤は規定により七段に昇段した。
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