永山絢斗被告 「中2で大麻」に法廷衝撃 「許されるなら」芸能界復帰希望も厳しい見方

2023年08月29日 05:10

芸能

永山絢斗被告 「中2で大麻」に法廷衝撃 「許されるなら」芸能界復帰希望も厳しい見方
永山絢斗被告 Photo By スポニチ
 自宅で大麻を所持したとして大麻取締法違反罪(所持)で起訴された俳優永山絢斗被告(34)の初公判が28日、東京地裁(寺尾亮裁判官)で開かれた。永山被告は起訴内容を認めた。法廷では、中学2年の夏に初めて大麻を使用し、18歳か19歳の頃から継続的に吸っていたことが明らかにされた。検察側は「依存性が認められる」として懲役6月を求刑し、弁護側は執行猶予付きの判決を求めて結審した。判決は9月1日に言い渡される。
 永山被告は黒のスーツに濃紺のネクタイ、マスクを着けて入廷。裁判官に一礼して席に着くと、フーッと小さく息を吐いた。表情は硬く、少し痩せた印象。冒頭の人定質問で「仕事は?」と聞かれ、少し考えて「俳優です」と答えた。被告人質問ではボソボソと話していたため、裁判官に「声を大きく」と促される場面もあった。

 起訴状によると、永山被告は6月15日に東京都目黒区の自宅で乾燥大麻1・694グラムを所持したとされる。罪状認否で、起訴内容について「間違いありません」と認めた。

 傍聴人が一様に驚いたのは、長期間にわたる大麻使用の実態だ。検察側が提出した供述調書などによると、大麻を初めて使用したのは中2の夏ごろ。先輩に勧められ、同級生と一緒に音楽イベントで使用した。この時は気持ちが悪くなり使用をやめた。だが18歳か19歳の頃に使用を再開。知人の家で飲酒中に勧められたという。以後、自宅で月5回ほど使用。俳優デビューは18歳のため、駆け出しの頃から大麻に手を染めていたことになる。

 使用理由は「自分自身の甘さ、弱さもあったが、仕事のストレスや眠れない時にリラックスするため」と説明。大麻使用を疑う人に注意されてもやめなかった。事件になれば大ごとになると分かっていながら「まさか自分が捕まるとは思わず、ダラダラと続けてしまった」と話し、罪の意識の低さを露呈した。

 先月7日の保釈後に携帯電話の番号を変更し、売人や大麻と関係する人の連絡先は消した。「(大麻との関係を断ち切ると)決意した」と話し、今後のリラックス法にはストレッチや運動を挙げた。

 また「許されるのならばまた表現の仕事をしたい」と仕事復帰を希望した。薬物事件の当事者への対応が「甘い」といわれる芸能界。ただ、ドラマ関係者は「10代の頃から継続しての大麻使用はイメージが悪い。依存性が疑われ、復帰すればストレスでまた使いたくなるかもしれない。起用するのは高いリスクを伴う」と話した。

 事件により出演予定だった来年のNHK大河ドラマ「光る君へ」を降板するなど、仕事関係者に多大な迷惑をかけた永山被告。最後に「自分の心にしっかりとしたブレない軸をつくり、周りの人を大切にし、一日一日を大事に過ごしていきたい」と述べて謝罪した。

 ≪GPS持ち生活 母が居場所把握≫永山被告の弁護士から提出された上申書では被告がGPS機器を携帯して生活し、母親に居場所や外出先を把握させていることが明かされた。母親と同居中の永山被告は「弁護士の先生から聞いて、自分で提案しました」と話した。今後、大麻が手に入るような場所に行かないことや家族が監視していることを裁判所に示す目的があるとみられる。

 ◇永山 絢斗(ながやま・けんと)1989年(平元)3月7日生まれ、東京都出身の34歳。07年に日本テレビのドラマ「おじいさん先生」で俳優デビュー。10年公開の映画「ソフトボーイ」で初主演を務め、日本アカデミー賞の新人俳優賞を受賞。NHK連続テレビ小説「おひさま」(11年)、「べっぴんさん」(16年)などに出演。

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