辛坊治郎氏が私見「政治的なバイアスがかかることも」“検察中心”システムに疑問

2023年09月06日 19:26

芸能

辛坊治郎氏が私見「政治的なバイアスがかかることも」“検察中心”システムに疑問
辛坊治郎氏 Photo By スポニチ
 キャスターの辛坊治郎氏(67)が6日、パーソナリティーを務めるニッポン放送「辛坊治郎ズーム そこまで言うか!」(月~木曜後3・30)に出演。刑事事件における「刑事責任能力」について持論を展開した。
 この日は、和歌山で岸田総理の演説中に爆発物が投げ込まれた事件で、和歌山地方検察庁が殺人未遂などの罪で犯人の男を起訴した件が話題に。「精神鑑定を行ってたんですが、検察の判断で刑事責任は問えると。実は刑事責任能力というやつが、非常にあいまい」と「刑事責任能力」に疑問を呈した辛坊氏。「精神科医の判定を受けて起訴するかどうかの権限は、検察の腹ひとつなんですよ。だから政治的なバイアスがかかることもある」と“検察中心”のシステムについて解説した。

 続けて「今、非常に危惧していることがあって。今年になって起きた、自衛官が訓練中に自動小銃を乱射して上官を殺したケースがありましたよね。実は起訴前の鑑定が今、行われています。11月くらいまで続くんですけれど、その後検察官が起訴できないと判断すれば裁判は始まらないんですよ」と今年6月に起きた事件を引き合いに。「今から40年くらい前に自衛隊でそっくりな事件があった時は、鑑定の結果、刑事責任能力がないということで裁判が始まらなかったので、何が起きたか誰も分からない」と昔の事例とともに、事件の動向を危惧した。

 さらに「年間500件くらいは、起訴前に検察官が刑事責任能力がないと判断して裁判自体が始まらない。その傾向は良くないんじゃないのかな」と日本の起訴システムに再び疑問を呈した辛坊氏。「責任能力があるかどうかを、特に重大事件の場合は検察官だけが判断するんじゃなくて、(最初に)起訴して、裁判の中で裁判員も含め判定すべき。検察官の腹ひとつで、精神鑑定の結果、刑事責任能力がないので起訴しませんというのが年間何百件もあるという状況は、変えていかなきゃいけないんじゃないのかなと思います」と自身の見解を述べた。
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