市川右團次　猿翁さん追悼「師匠との思い出は永遠に尽きない」　市川團十郎は挑戦し続ける姿に憧れ

　歌舞伎俳優の市川猿翁（いちかわ・えんおう、本名喜熨斗政彦＝きのし・まさひこ）さんが13日に83歳で亡くなったことが公表されてから一夜明けた16日、京都・南座では長男の市川中車（57）や孫の市川團子（19）をはじめとした澤瀉（おもだか）屋一門が「九月花形歌舞伎　新・水滸伝」に出演した。また猿翁さんの元妻で女優の浜木綿子（87）は追悼コメントを発表した。 　猿翁さんの弟子だった市川右團次（59）は自身のブログで「師匠との思い出は…永遠に尽きない」と追悼した。訃報は團十郎、中車からの連絡で知ったという。現在は澤瀉屋を離れているが、猿翁さんへの感謝の念は尽きない。「今日も朝陽（あさひ）が昇る…ひたすら頑張ろう…師匠がずっと…されて来たように…師匠がずっと…その背中を見せて…下さったように」と悲痛な心中をつづった。

　市川團十郎（45）は15日深夜に自身のブログを更新し「まだまだ芝居を、舞台に立ちたい気持ちがおありだったと思います。寝たきりの生活になっても、歌舞伎の事のみを考え夢見ていたお姿は忘れられない」としのんだ。常に新たなことに挑戦し続ける猿翁さんに憧れ続けてきた團十郎。「あちらでも芝居を歌舞伎をなさるのだと思う」と思いをはせ「天翔（か）ける心、それは貴方（あなた）です。心から、心から、お悔やみ申し上げます」と悼んだ。