将棋の第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)挑戦者決定リーグは22日、東京都渋谷区の将棋会館で1局を行い、先手の菅井竜也八段(31)が渡辺明九段(39)を131手で下した。
リーグ初登場の菅井は向かい飛車の古典的な指し手で序盤を進めたが、王将位5期の渡辺にじりじりと圧をかけられ「少し苦しい展開が長いと思っていた」と劣勢を自覚した。それでも終盤に後手の緩手を見逃さず「自分が攻める形になったのでチャンスがきた」と逆転に成功。リーグただ一人の振り飛車党は「形勢判断がおかしいので、そのあたりはうまく直さないと。(リーグは)一局一局頑張りたい」と控えめに話した。
一方で2期ぶりの7番勝負出場を目指す渡辺は痛い黒星発進。「終盤にポッキリ折れてしまい残念です。昨年から内容がよくないので、いい方向に向かっていければいいんですけど」と、珍しく弱気な口ぶりだった。