NHK会長 ジャニーズ性加害問題への姿勢「深く反省」 ジャニーズ側への申し入れ「先週、直接行った」

2023年09月27日 14:28

芸能

NHK会長 ジャニーズ性加害問題への姿勢「深く反省」 ジャニーズ側への申し入れ「先週、直接行った」
東京・渋谷のNHK社屋 Photo By スポニチ
 NHKの稲葉延雄会長が27日、東京・渋谷の同局で定例記者会見を行い、ジャニーズ事務所の故ジャニー喜多川元社長による性加害問題への姿勢について言及し、ジャニーズ事務所側への要請も行っていることを明かした。
 稲葉会長は以前の会見でも「推移を慎重に見守りたい」と述べていたが、この日もこの姿勢を継続することを明かした上で「いずれにしても(これまでの対応を)深く反省しております」と語った。今後のジャニーズ事務所所属のタレントの番組出演については「契約ですでに決まっているタレントさんはそのまま出演いたしますが、新規の出演依頼については被害者への補償について、再発防止への取り組みが着実に行われていることを確認されるまでは行わないという基本スタンスです」とした。

 その上で「ジャニーズ事務所に対してはNHKとしても被害者の補償や再発防止の取り組みを迅速に行うよう要請はしている」とし「事務所の方で来週10月2日に今後の運営について公表すると聞いております。その方針を見ながら、きちんとした対応が取られているかどうかを見ていく」とコメントした。

 ジャニーズ事務所側への申し入れは会長は「不定期に」行っているとも報告。担当者はジャニーズ側への申し入れは「先週、直接お会いして」行ったとし、「被害者への補償、再発防止を申し入れをしております」とした。

 ジャニーズ事務所が行った9月7日の会見については「一応、内容は聞きました」と説明。「(会見で表明した改善点を)どういうふうに実現していくか見守っていきたい」とした。「今までNHKがジャニーズ事務所と付き合ってきた中で、放送番組を作ってきた中で、何か反省すべきことがあるのかないのか。それについてはこれからも『クローズアップ現代』やそのほかの番組を通じて、深く掘り下げて検証する。そして、国民の皆さんにNHKの対応の方針を伝えていこうと思う。そういう中で、これからの推移を見守って、制作を考えていく」と立場を明かした。

 また、稲葉会長はこれまでタレントの起用については「(本人の)能力を勘案して決めてきた。ただし、今になって振り返ってみると、十分でなく、事務所のありようも検討しないでやってきたのが問題だったという認識。そのほかのことを忖度(そんたく)してやっていたということではなく、考慮すべき要素が欠落していた」と見解を示した。

 ジャニーズ事務所は7日の会見では、藤島ジュリー景子社長の後任として少年隊の東山紀之が新社長に就任することなどを発表。「ジャニーズ事務所」の名称変更は行わず改革に取り組むとした。だが、この会見後、大手企業が相次いで所属タレントの広告起用を見直す方針を明らかになっていた。

 ジャニーズ事務所はその後、19日に取締役会を開催し、社名変更など、今後の会社運営に関わる大きな方向性についてあらゆる角度から議論を行い、向かうべき方針を確認したと発表した。10月2日には進捗(しんちょく)内容を具体的に報告するとしている。芸能関係者によると、現在は新たな社名を検討している段階。一方、被害者への補償を担当する組織としてジャニーズ事務所を残し、全く新しい会社を設立。そこにタレントが所属する案もあるという。
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