「VIVANT」福澤克雄監督 配信全盛期に見せたテレビの意地「安く作ってある程度…は終わりに」

2023年10月13日 21:48

芸能

「VIVANT」福澤克雄監督 配信全盛期に見せたテレビの意地「安く作ってある程度…は終わりに」
日曜劇場「VIVANT」キービジュアル(左から松坂桃李、二階堂ふみ、堺雅人、阿部寛、役所広司)(C)TBS Photo By 提供写真
 今夏、旋風を起こしたTBS日曜劇場「VIVANT(ヴィヴァン)」のメガホンを取った同局ドラマ制作部の福澤克雄氏(59)が、13日放送の同局系「中居正広の金曜日のスマイルたちへSP」(後8・54)に出演し、同作の裏話を披露した。
 「半沢直樹」「下町ロケット」「華麗なる一族」「ドラゴン桜」など、同局の人気ドラマに多く関わってきたヒットメーカー。長距離を一般道でドライブするのが好きだといい、「VIVANT」のヒントはその道中で得たという。「ラジオで別班の話を聞いて」。走行中にたまたま聴いたローカルのラジオ番組で、自衛隊に別班という知られざる別舞台が存在することを話していたという。

 「東京のラジオじゃないんだよ、たぶん、愛知か大阪か静岡あたりの電波だったと思うんだっけど。うれしかったというか、日本にも007みたいな組織があるんだと知って、心強かったし、いつかドラマにしたいとは思っていた」。その後、別班にまつわる書籍や資料を読みあさり、構想をまとめていったという。

 海外ドラマやネット配信全盛時代、テレビドラマを発信してきた意地があった。「テレビドラマのこれからを自分で考えると、安く作ってある程度の視聴率…って言っている時代はそろそろ終わらないと。1つ、世界に出なきゃいけない」。国際基準のものを作る覚悟だったというが、「当たったから言えるの。偉そうにね。偉そうに言っちゃいますよ」とジョークも挟んだ。

 モンゴルでの長期ロケでは、CGを一切使わない砂漠のシーンなどを撮影した。出演者は堺雅人、役所広司、阿部寛、二階堂ふみ、二宮和也と豪華そのもの。福澤氏は「これだけの役者さんが集まってくれて。役所さん、何で出てくれたか。阿部さんも二階堂、堺、二宮さんもみんなちょっと、テレビドラマに危機感を感じていたんだと思う」と、キャスト陣の心意気を形にしていった。
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