藤井竜王 独占の地・京都から8冠ロード出発 伊藤七段は前回手順を誤った封じ手を完璧にこなす

2023年10月17日 19:36

芸能

藤井竜王 独占の地・京都から8冠ロード出発 伊藤七段は前回手順を誤った封じ手を完璧にこなす
藤井聡太竜王(中)が見守る中、立会人の谷川浩司17世名人(左)に封じ手を手渡す伊藤匠七段(日本将棋連盟提供) Photo By 提供写真
 史上初めて将棋界の全8冠を独占した藤井聡太竜王(21)=王将、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む=が17日、京都・仁和寺で第36期竜王戦7番勝負第2局1日目に臨み、午後6時、挑戦者の後手・伊藤匠七段(21)が60手目を封じて終了した。11日の王座戦第4局で独占して中5日。同じ京都市内から、藤井の8冠ロードは始まった。
 10日に21歳の誕生日を迎えた伊藤が10手目で角交換し、同学年の藤井の得意戦法・角換わりを受けて立った。藤井の先手角換わりは16年のデビュー以来62勝9敗の勝率・873(未放映のテレビ対局を除く)を誇る。

 「第1局があまりよくない内容。改善できるよう準備してきた」

 16日、同市内での前夜祭でそうあいさつした伊藤にとっては、藤井の得意戦法すらも想定内の戦型選択だったのだろうか。封じ手の局面は桂損で、自陣へ角も打ち込まれて攻めるか守るか、難しい判断を迫られている。

 伊藤には第1局に続く封じ手が回ってきた。6日の第1局1日目の封じ手では記入を終えた後、封じ手用紙を本来、対戦相手の藤井へ手渡して自身に続くサインを求めるところを、立会人の佐藤康光九段に直接渡してしまった。

 この日は伊藤から藤井、立会人の谷川浩司17世名人と正確に封じ手用紙が巡り、タイトル戦初登場の経験を糧とした。

 消費時間は8時間の持ち時間のうち藤井が3時間40分、伊藤は3時間45分。2日目も同所で午前9時、再開される。
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