日大内紛 識者は双方を疑問視…林理事長は「言葉が軽いなという印象」 副学長も「薬物認識甘い」
2023年10月19日 15:03
芸能
一方で、林理事長は「警察に聴取されると助成金が交付されない恐れがある」などとして、澤田副学長に辞任を求めていることが明らかになった。澤田副学長は「合理的な理由はない」として、辞任を拒否している。
本来、外部には漏れない話が出てきていることについて、石渡氏は「こうした事例がメディアに出てくるというのは、対立が深刻であることを示している」と指摘。「末期的なのかなという印象もあります」とも話した。
また石渡氏は、林理事長が挙げている私学助成金のシステムについて解説した。不祥事があった際のペナルティーとしてカットされる助成金の額は、25%、50%、75%、100%の4種類があるといい、前理事長の脱税事件などに揺れた21年の日大は、最も重い100%カットの「不交付」だった。翌年も自動的に不交付になるという。一方で、改善が見られた場合は段階的に助成金の額が復活するはずで、今年は75%カットの助成金が得られるとみられていた。
石渡氏は「このやりとりを見ている限りは、林はそうした点をかなり懸念されているということでしょう」としつつ、「ただ事情聴取されただけでは不交付の理由にはなりません」と解説した。一方で、澤田副学長が、部員が所持していた大麻片などを、「学生の自首を促すため」として自身で保管していたことを問題視。「違法薬物12日間保管し続けていたことは事実です。事情聴取からさらに踏み込んで、最悪、(澤田副学長が)逮捕される可能性もあります。そうなると当然、私学助成金の交付、不交付の予定にも大きな影響が出てくるということになります。その点を懸念されたとみている」と見解を示した。
2人の認識について石渡氏は、「林理事長は大丈夫だという見通しがあるから、早く辞任してくれということを、やりとりで言われている。私はそれはかなり大きな疑問があると思います」と疑問を呈した。一方の澤田副学長についても、「薬物に対する認識が、元検事でありながらかなり甘いという認識があります。率直で言って。林理事長は林理事長で、澤田副学長を解任さえすれば補助金がもらえるという認識もいかがなものかと思いますし、言葉が軽いなという印象です」と、双方の問題点を指摘していた。