財津一郎さん死去　「てなもんや三度笠」ファンも沈痛「てなもんやが3人とも…」「白黒テレビのスター」

　テレビドラマ「てなもんや三度笠」や「3年B組金八先生」などで個性豊かな演技を披露した俳優の財津一郎（ざいつ・いちろう、本名・財津永栄＝ざいつ・ながひで）さんが14日、死去した。89歳。熊本県出身。「キビシ～イ！」「～してチョウダイ」などのセリフ回しも人気で、中古ピアノ買い取り専門店のCMは20年以上もお茶の間に流れ続けた。 　財津さんといえば、中古ピアノ買い取り専門店「タケモトピアノ」のCMが有名で、20年以上もお茶の間に流れ続けた。財津さんが「もっとも～っと、タケモット」「ピアノ売ってチョウダイ」とコミカルに歌い、踊るCMは多くの視聴者の耳に残り、「子供が泣き止む」といった都市伝説まで生まれた。

　さらに、昔からのファンにおなじみなのが「てなもんや三度笠」。62年に吉本興業に入り、64年に吉本新喜劇に参加。芸名を財津一郎に改めた。66年に藤田まこと主演の大阪朝日放送「てなもんや三度笠」に怪しい浪人、蛇口一角（へびぐち・いっかく）役で準レギュラーとして出演。「キビシーイ！」「～してチョーダイ」「ひじょーに、サミシーイ！」などのオーバーなセリフ回しが人気を呼び、流行語にもなった。

　財津さんの“出世作”の一つとしても知られているが、すでに藤田まことさん、白木みのるさんともに逝去しており、SNSでも沈痛な声が。「私としては「てなもんや」ですね。合掌」「財津一郎さん、てなもんやからこれまでずっと好きだった」「てなもんやが3人とも死んでしまった」「財津さんは、ビデオで見た『てなもんや』での達者なコメディアンぶりや、『淋しいのはお前だけじゃない』などの演技が印象に残っています。ご冥福をお祈りいたします」「よく考えたら、藤田まことさん、白木みのるさん、財津一郎さん、3人ともすごい声の持ち主でしたね」「藤田まことさん、白木みのるさん、そして財津一郎さんも。我が白黒テレビのスターたち」など、悲しみにくれる声が集まっていた。