【竜王戦第3局】2日目に入り反転攻勢！藤井竜王、封じ手は過激な突き歩　伊藤七段に角交換、飛車交換迫る

　藤井聡太竜王（21）＝王将、名人、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む8冠＝が同学年の伊藤匠七段（21）を挑戦者に迎える第36期竜王戦7番勝負第3局は26日午前9時、北九州市の旧安川邸で2日目が指し継がれ、前日藤井が1時間43分長考した封じ手は、後手から角道を通す5筋の突き歩だった。 　同市内での大盤解説会に前日登場した都成竜馬七段（33）が「候補が4択くらいある」とした手の広い局面。その中でも、過激な変化を内包した一手だった。

　伊藤は角交換や封じ手で突き出された歩を確保する飛車の転回、6段目まで進出した銀による藤井陣への成り込みなど、選択肢が多いことから熟慮に沈んだ。37分考え、藤井陣へ飛車が素通しになる5筋への転回を選択した。

　その後、藤井から角交換、さらには飛車交換を迫った。大駒の打ち込みに強い自陣の特性を生かした強気の指し手が続いた。

　午前10時のおやつは藤井が「区ッキーと茶論（サロン）ジンジャーエール」、伊藤は「気分で選べる焼きドーナツセットとアイスラテ濃ゆめ」。対局は持ち時間8時間の2日制で、この日夕刻に決着予定。対戦成績はここまで藤井の2勝0敗。藤井が勝てば3連覇へ王手、伊藤が勝てばタイトル戦初勝利となる。