フジ 旧ジャニ2度目の会見に「事務所が第一歩を踏み出した」評価も「徐々に特別視する空気があった」反省

2023年10月27日 15:17

芸能

フジ 旧ジャニ2度目の会見に「事務所が第一歩を踏み出した」評価も「徐々に特別視する空気があった」反省
フジテレビ社屋 Photo By スポニチ
 フジテレビは27日、東京・台場の同局で定例社長会見を行い、17日付で旧ジャニーズ事務所から社名を変更した「SMILE-UP.(スマイルアップ)」の会見に対する見解を述べた。
 港浩一社長は、9月の定例会見で「キャスティングに関しては、被害者への対応が着実に実施されていることを確認しながら適切に判断することで、視聴者の方々に楽しんでいただける番組作りをしていく」とコメント。専務取締役の大多亮氏も「フジテレビとしては継続していく」と話し、新規契約をストップさせることはないと説明していた。

 この日、港社長は、2度目の会見について「フジテレビは、先月14日に事務所に対して申し入れを行い、社名の変更や補償・救済とマネジメント、それぞれに特化した会社への分離、そして被害者に対する確実で速やかな救済を求めて対話を続けてきた。その実現に向けて、事務所がまず第一歩を踏み出したと考えている」と評価。「具体的にはまだ詳細が不明な部分もあるため、引き続き対応を注視している」と語った。

 そして、同局は今月21日、特別番組「週刊フジテレビ批評 特別版」(後2・00)を放送し、旧ジャニーズ事務所のジャニー喜多川元社長による性加害問題を今年4月まで報じてこなかったことについて検証。元報道局幹部は「事務所への遠慮や忖度はあったと思う。慎重にならなければいけない雰囲気はあった」と証言した他、立松嗣章編成制作局長は「ジャニー氏にまつわるウワサは多くの社員が耳にしていました」と語った。

 上記検証番組については「男性に対する性加害ついての認識が著しく低かったことが分かった。また、旧ジャニーズ事務所に対する気遣いや配慮などが報道にあったことも認めざるを得ない。未成年に対する性加害という重大な問題、人権問題に対する感度の鈍さは、被害に遭われた方々のことを考えると、報道機関として深く反省している」と述べ「番組出演において魅力あるタレントが多く所属する旧ジャニーズ事務所に対して、徐々に特別視するような空気ができあがっていたこと、それが性加害を見逃した背景にあることも否定できない」と話した。

 今月2日に開いた同事務所の会見では、10月17日付で「SMILE-UP.」に社名変更の上、被害者救済や補償に特化し、補償を終えた段階で廃業することが発表された。東山紀之を新社長、井ノ原快彦を副社長とするエージェント会社を1カ月以内に立ち上げるとし、救済や補償の具体的時期、再発防止策などにも言及した。
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