藤本四段が加古川青流戦を18歳3カ月で史上最年少制覇 今年度勝率も藤井王将を追う2番手に浮上
2023年11月05日 15:10
芸能
相手は吉池隆真三段(18)で、戦型は先手から相雁木(がんぎ)へ進んだ。さらに穴熊へ組み替えた藤本が受け、吉池が攻める展開が長く続いた127手目、反撃開始の香打ちから吉池王を143手で寄せ切った。
加古川青流戦は四段と三段、女流棋士、アマチュアに出場資格がある若手棋士の登竜門。藤井聡太王将(21)=名人、竜王、王位、叡王、王座、棋王、棋聖含む8冠=に10月、8冠目となる王座を奪われた永瀬拓矢九段(31)は第2期覇者だった。藤井も第7期に出場したが、準々決勝で敗退していた。
藤本にとって加古川は第2の故郷と言える。師匠の井上慶太九段(59)が在住し、その道場へ小学校時代、故郷の高松市から通った。今秋は新人王戦でも決勝進出し、こちらは10月31日、同じ井上門下の兄弟子・上野裕寿四段(20)に敗れた。
「新人王戦で悲しい目に遭った。優勝できてよかった」
この日の勝利で今年度成績を27勝6敗とした。勝率を・818へ伸ばし、1位・藤井の・848(28勝5敗)を追う2番手に。27年ぶりに全冠制覇を達成した絶対王者の背中を追う存在に、藤本が浮上してきた。