上級生の激しいパワハラと過重労働の看過…宝塚歌劇団、急死の女性遺族が歌劇団に謝罪と補償求める
2023年11月10日 17:53
芸能
特に過重労働を極めたのは宙組公演までの稽古期間だった。8月16日から9月29日の初日までで、女性は午前9時から午前0時まで稽古やレッスンを行った。自身のことだけではなく下級生の指導も務めなければならず、休日も公演の準備や下級生のサポートに追われ休むひまはほとんどなかったという。弁護士は「遺族によると、公演までの稽古期間中は1日3時間程度しか睡眠をとっていなかった」と報告した。
過重労働に加え、弁護士は精神的な負荷についても言及。2年前の8月14日に、上級生からヘアーアイロンを額に押しつけられた事件が週刊誌に報道された際、女性は事件の経緯をプロデューサーに報告。しかし、今年2月に理事長が「報道は事実無根」と発表し「精神的負荷を受けた」という。その後、上級生からのパワハラが激しさを増し「うそつき野郎」「下級生の失敗はすべてあんたのせいや」「マインドが足りない」などの暴言を受け続けたという。弁護人は「過酷な労働条件、困難な状況で仕事をしているにもかかわらず、明らかなパワハラもあり、劇団は労働者の安全を怠ったといえる」と指摘した。
遺族も会見でコメントを発表。「常軌を逸した長時間労働により娘を極度の過労状態におきながら見て見ぬふりをしてきた劇団がその責任を認め謝罪すること、そして指導などという言葉では言い逃れできないパワハラを行った上級生がその責任を認め謝罪することを求めます」と憤りの言葉を連ねた。
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