来年1月王将戦で狙う“大山超え”「リベンジ権」得られるのは…
2023年11月12日 05:12
芸能
羽生は14日の永瀬戦に敗れた時点で脱落。勝って4勝目を挙げればプレーオフ進出の権利を維持する。ちなみに3人以上が相星で1位に並んだ場合、前期成績に基づく序列上位の2者がプレーオフに出場する規定があるため、序列4位の近藤誠也七段は、残り2局を連勝して4勝2敗となっても挑戦権に届かない。
永瀬、菅井、羽生の3者には今年のタイトル戦で藤井と対戦した共通点がある(永瀬=王座戦、菅井=叡王戦、羽生=王将戦)。いずれも敗退に終わったが、内容的には最強王者を苦しめる場面が多々あった。特に永瀬は直近の王座戦開幕局で先手番の藤井を破っただけでなく、第2局以降も終盤までリードを奪うなど名勝負を繰り広げたばかり。22日のリーグ最終一斉対局(またはプレーオフ)で「リベンジ権」を得るのは誰になるのか…。
《大山名人 当時の全5冠3年独占》19期連続獲得を前回達成した大山康晴15世名人とはどんな棋士だったのか。大山の19期は63年名人戦から66年名人戦まで。当時の全5冠を3年独占した。
太平洋戦争中、陸軍に入営したため連続獲得が始まった63年当時、40歳。振り飛車党で「二枚腰」とも称された負けない棋風だった。大山と4度タイトル戦で戦った内藤国雄九段(84)は「息が長く、戦い方の基本が安全に、安全に。気の緩みが一番少ない棋士」と振り返る。弟子の中田功八段(56)は12年余りの連盟会長時代、「冬でもコートを着なかった。脱いでまた着る時間も惜しかったそうで、コート姿を見たことがない」と回想。50期連続タイトル戦出場、63歳で名人挑戦者、66歳で棋王戦挑戦者。大器晩成をかなえた体力を物語った。