八代英輝弁護士 宝塚歌劇団の会見に「いじめに関しては具体的な指摘がなされているにもかかわらず」

2023年11月15日 13:21

芸能

八代英輝弁護士 宝塚歌劇団の会見に「いじめに関しては具体的な指摘がなされているにもかかわらず」
八代英輝弁護士 Photo By スポニチ
 弁護士の八代英輝氏(59)が15日、コメンテーターを務めるTBS「ひるおび!」(月~金曜前10・25)に出演。宝塚歌劇団(兵庫県宝塚市)の女性劇団員(25)が急死した問題で歌劇団が14日、宝塚市内で行った会見について言及した。
 報告書は、遺族側が訴えた上級生からのいじめやパワハラの存在を認めず、長時間労働を強いる環境があったと認めた。上級生からヘアアイロンでやけどをさせられたという遺族側の主張については、劇団診療所から「ヘアアイロンのやけどはよくあること」などと報告を受け、やけどをさせられたという客観的証拠もないため「事実であるかを判断することは困難」とした。「うそつき野郎」「やる気がない」などの暴言があったとされることにも「全て伝聞情報」としてパワハラの存在を否定した。ヒアリングは宙組生、OG、役員らに実施。66人いる宙組生のうち、4人は聞き取りを辞退。その理由は「差し控える」とした。兵庫県警は、女性が自殺した可能性が高いとみて捜査している。

 一方、遺族側は劇団側の調査結果について反論会見を開き、再検証を求めた。遺族の代理人弁護士は「失当(不当)であり、劇団と上級生の責任を否定する方向に誘導している」と断罪し、中でも、女性が上級生からへアアイロンを額に当てられやけどした問題について強く反論。ヒアリングに応じた女性の母親は、やけど当日の女性の額を「3センチも皮膚がめくれあがっている状態」と証言した。

 八代氏は、会見全体の印象について「安全配慮義務については、労働契約なのか、あるいは請負業務委託契約なのかで法律的な評価が分かれるところ。その過重労働については労務関連の責任を認めたという部分は評価できるというのはあるのですが、パワハラ、いじめ問題、いじめに関しては具体的な指摘がなされているにもかかわらず、その部分についての聴取というのが通り一遍になされたに過ぎなくて、それで責任を否定するという形に終始してしまった」と指摘し、「組織としての、歌劇団としての責任は甘んじて認めるけども、歌劇団の中の劇団員の評価にかかわるようなことについては守ろうとする姿勢、そういうものを感じましたね」と話した。

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