TBS社長 旧ジャニ逮捕時の対応「非常に軽率な行為」 自身も厳重注意受けた 09年駐車場事件めぐり

2023年11月29日 15:40

芸能

 TBS・佐々木卓社長が29日、東京・赤坂の同局で定例社長会見を行い、旧ジャニーズ事務所(現SMILE―UP.)創業者・ジャニー喜多川氏の性加害問題をめぐり、同局が発表した特別調査委員会の報告書で明らかになった、2009年に当時SMAPの草なぎ剛(49)が公然わいせつ容疑で逮捕された事件をめぐる同局の対応について見解を示した。
 佐々木社長は「調査報告書が指摘する通り、旧ジャニーズ事務所への特別な配慮による非常に軽率な行為だと思う」と断罪。「報道機関としての立場を忘れるような事案で、今後、こういうことがあってはいけない」と語気を強めた。

 当時も局内で大きな問題になったとし、編成局にいた自身も「厳重注意を受けた」という。「大きなニュースになったので、相当な騒ぎだったと思う。同時中継になったので、大変恥ずかしい話だと。特別な配慮がほぼ生中継されるような形になった」と振り返った。

 TBSホールディングスは22日、TBSとTBSラジオが合同で、ジャニー喜多川氏による性加害の報道を巡る社内の対応や旧ジャニーズ事務所との関係を幅広く検証する全社的な調査を実施したことを公表。26日に公式サイトで「旧ジャニーズ事務所問題に関する特別調査委員会による報告書」を公表した。

 報告書では、2009年に草なぎが公然わいせつ容疑で逮捕され、釈放された際、同局の編成局の担当者らが事務所関係者の要望に応じて、報道陣に追われるタレントの車を自社の駐車場に招き入れた経緯も記載。車両を招き入れた2人の編成局員が「高視聴率番組を作るにはジャニーズ事務所との良好な関係維持が必須だったことは理解できる」とした上で、報道局の取材を妨害し、報道機関としての責務を自ら放棄させうる行為だったとして「特別な配慮に基づく、過剰な便宜供与だったと判断した」と結論づけた。
【楽天】オススメアイテム