岩下志麻 山田太一さん悼む「才能ある方がまた1人逝ってしまったのがとても悔しい」

2023年12月02日 05:15

芸能

岩下志麻 山田太一さん悼む「才能ある方がまた1人逝ってしまったのがとても悔しい」
1990年、映画「少年時代」の試写会に出席された天皇陛下(当時皇太子)を出迎える(左から)岩下志麻、山田太一さん、篠田正浩監督
 「岸辺のアルバム」「ふぞろいの林檎たち」などの名作ドラマを生み出した脚本家の山田太一(やまだ・たいち、本名石坂太一=いしざか・たいち)さんが11月29日、老衰のため川崎市の施設で死去した。89歳。東京都出身。葬儀は家族で執り行う。喪主は長男の石坂拓郎(たくろう)氏。家族や人間模様をこまやかに描き出すことに秀でた一方、社会性を持たせた作品を数多く残した。2017年に脳出血で倒れ、療養生活を送っていた。山田作品に出演した俳優には悲しみが広がった。
 山田さんが松竹で木下恵介監督の助監督を務めていた時代から親交があった女優の岩下志麻(82)は「穏やかで、いつもにこやかでいらした。素晴らしい脚本をお書きになった方。残念です」と無念さをにじませた。フジテレビの連続ドラマ「早春スケッチブック」(83年)や、夫の篠田正浩監督(92)がメガホンを取った映画「少年時代」(90年)など山田さんの代表作に出演。「原作の藤子不二雄(A)先生、山田さん、私たち夫婦の4人で、公開翌年からお食事会を開き、1年の報告をしあったりして、それが5年ほど続きましたね」と懐かしそうに振り返った。「才能ある方がまた1人逝ってしまったのがとても悔しい」と悼んだ。
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