高田延彦 アビちゃん…「寂しすぎる」 親交あった錣山親方の訃報に「放心状態」
2023年12月19日 05:10
芸能
部屋を訪れた外国人が発した「a baby(ア・ベビー)」がきっかけで「アビ」と呼ばれた錣山親方。同学年の2人は「ノブちゃん」「アビちゃん」と呼び合う仲だった。「江戸時代からワープしてきたような人。着物を着流しのように着て、きっぷは良いし、白か黒かハッキリしていた。ピュアだから“天使ちゃん”と呼ばれていた」と明かした。
20歳の頃に先輩を介して知り合い、すぐに意気投合した。東京・銀座で飲んだ後に歩いていると、錣山親方が「小便したいな」と言って、新橋のガード下で用を足し始めた。「人気が出てきた力士が新橋で立ちションするか?って。やっちゃいけないけど、なんて豪快でチャーミングな人だろうと思った」。連れションで一気に距離が近づいた。
よく一緒に飲み温泉旅行や海外旅行にも行った。2人で日本酒の一升瓶を10本空けたこともある。「酔った勢いで“突っ張りを軽くやってよ。3割か2割の力で”と言ったら、2メートル突き飛ばされた。後で聞いたら“なめられたら困るから、8割の力だった”って笑ってたね」。力士の力を知った瞬間だった。
錣山親方は39歳まで土俵に立った。「あんなに回転の速い突っ張りは見たことがない。カッコ良かったね」。互いに「先に引退しない」と話し、くしくも2002年にともに引退。「試合を見に来てくれると励みになった。会うと二の腕を触り合うのがあいさつ。“今日張ってるだろ?”“俺の方が太いだろ?”と、エールの交換をしてましたね」。
ここ10年ほどは会っていなかった。「勇気を持って連絡すれば良かった。もう一度話したかった。今、いろんな思い出を記憶の底から思い返しています。大きな存在でした」としみじみ語った。