NHK会長 報道局職員の不正請求を謝罪「取材活動に対する信頼を大きく損ねた」 第三者委員会が調査に

2023年12月20日 14:03

芸能

NHK会長 報道局職員の不正請求を謝罪「取材活動に対する信頼を大きく損ねた」 第三者委員会が調査に
東京・渋谷のNHK社屋 Photo By スポニチ
 NHKは20日、東京・渋谷の同局で定例会見を行い、報道局の複数の記者による不正な経費請求が見つかったことについて謝罪した。
 同局は19日、公式サイトに「報道局職員の不正な経費請求に関する調査報告書」などを掲載。懲戒免職のNHK元記者の不正請求は410件で789万円に上ったと発表した。経費手続きで内規を逸脱した運用を続けるなど不正請求が繰り返される事態を招いたとして、2018年以降に報道局社会部長を務めた3人を停職1カ月とし、全員現職を解任し、前任の報道局長を減給、2018年以降に報道局社会部庶務担当基幹職を務めた5人をけん責とした。

 また、稲葉延雄会長から、当時の報道局長を務めていた役員2人に対して厳重注意を行ったほか、小池英夫専務理事と根本拓也理事がそれぞれ役員報酬の10%を1カ月、自主返納した。

 本件について、稲葉会長は「取材を名目にして多くの不正が明らかになったことについては、NHKの取材活動に対する信頼を、大きく損ねるものであり、視聴者、国民の皆様に改めてお詫びする」と謝罪。「今回の事案の発覚を受けて、NHKとして第三者委員会に意見を聞きながら、可能な限り調査を行い、不正の経緯を把握していく」と説明し「会長として厳粛に受け止めている」と話した。

 また、稲葉会長は「大事なことは、公金を不適正に利用をしたということ。金額の大きい、小さいではない」と強調した。

 不正請求をめぐっては、11月2日に、30代の報道局記者が私的な飲食を「取材」として、2020年7月から今年5月にかけて合計12件、およそ34万円を不正に経費請求していたことが判明。同日付でこの記者を懲戒免職にしていた。
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