【落合×ジブリ鈴木敏夫　旧友対談】鈴木さんに課せられた初対面時の難題「中日グループの方から…」

　現役時代に3冠王を3度獲得し、監督としては中日を4度のリーグ優勝に導いた落合博満氏（70）が29日、自身のYouTube「落合博満のオレ流チャンネル」を更新。好評対談企画「博満の部屋」第5回目として、落合氏の古くからの友人である株式会社スタジオジブリ代表取締役議長で数々のジブリ映画プロデューサーとして活躍する鈴木敏夫さん（75）をゲストに招いて対談を行った。 　大の中日ファンで知られる鈴木さん。昔話に花を咲かせる中で、初対面時の秘話を明かした。

　「僕、最初ね～、中日グループの方から（落合氏が）監督だった時、頼まれるんですよね。それは何かっていうと…優勝するでしょ、何回も。落合さんがね、要するにそこに来た方たちに対して“愛想がない”と」と笑いながらドッキリ発言。「それでね、僕のミッションはね“口をこじ開けてくれませんか”って」と続けると、落合氏も笑いながら目を丸くして「あ、そう？」と驚いた。

　「それあったんですよ、実は」と楽しそうに話す鈴木さん。「それで僕ね～“そんなことできるわけないじゃない初対面で”って言ってたんですよ。それで行ってみたら何と、パーティーにね、パレードの後に皆さん集まって。食事会。そしたら何と僕の席って落合さんの真ん前だったんですよ。僕ね“冗談じゃない”って思ったんですよね」とミッションに向けて“特等席”が用意されていた優勝を祝う食事会をニコニコしながら振り返った。

　「それで、僕ね、そんな僕の方から口をきくのは…。それをストレートに言うのもできないし。だからね、僕ね、黙って静かにご飯食べてたんです。他の方で（愛知県）知事とか市長とかいらっしゃって…そうするとね、市長が何か聞いた時にも、落合さんは無視してた（笑い）。それでね、僕はね、しゃべるつもりなかったんですよ。そしたらね、食べ終わっちゃったんですよ。で、食べ終わっちゃった瞬間に落合さんの方から僕、声を掛けてもらったんですよ。落合さんは何言ったか、おっしゃったか自分で覚えてらっしゃるかどうか…」と“緊迫”の食事会テーブルの状況を説明。落合さんに当時の記憶について質問すると、落合氏は「覚えてない」と苦笑いを浮かべた。

　鈴木さんは「『ゲド戦記』のね“あの予告編はあれでいいの？”って言われたんですよ」と大笑い。「僕、びっくりして“ご覧になったんですか”って言ったらね“あるんだ”と。それで“映画を見に言った時にそれ（予告編）を見て心配になった”っておっしゃって。で、そっからね、映画の話になっちゃったんですよ」と初対面時に“愛想がない”と言われていた「落合監督」と話が盛り上がったという。

　鈴木さんはその後「（中日の当時の）オーナーの白井（文吾）さんが僕の所に来て、手を握るんですよ！“落合、しゃべるでしょ”って。白井さんが凄い喜んでいましたね！本当にありがとうって」と明かすと、落合氏は「あ～」と苦笑いを浮かべながら「オレ、知っている人だったらしゃべるよ」と“反論”。再び大笑いしながら、鈴木さんは「それがきっかけでしたね～」と懐かしんでいた。