坂田利夫さん死去 72年「アホの坂田」リリース 一時販売見合わせの“騒動”乗り越え愛される楽曲に

2023年12月31日 00:22

芸能

坂田利夫さん死去 72年「アホの坂田」リリース 一時販売見合わせの“騒動”乗り越え愛される楽曲に
1972年に発売されたレコード「アホの坂田」のジャケット写真 Photo By 提供写真
 「アホの坂田」の愛称で親しまれたお笑い芸人の坂田利夫(さかた・としお、本名・地神利夫=じがみ・としお)さんが29日、老衰のため大阪市内で死去した。82歳。大阪市出身。30日に所属先の吉本興業が発表した。通夜、葬儀告別式は、近く近親者で執り行う予定。
 21年10月に亡くなった前田五郎さん(享年79)との漫才コンビ「コメディNo・1」で全国区の人気を誇り、「あ~りが~とさ~ん」「あ、よいとせのこらせのよいとせのこらせ」など数多くのギャグでも知られた。

 吉本興業は「『あっちこっち丁稚』(朝日放送)で共演した後輩の間寛平とは54年間の親交があり、先日は82歳の誕生日を間寛平夫妻にお祝いしてもらい、大変喜んでいました。最期も親族と間寛平夫妻に見守られながら息を引き取りました」と明かした。

 1972年8月には「コメディーNo・1」名義で、キダ・タロー(93)作曲の「アホの坂田」をリリースして大ヒットした。吉本新喜劇の脚本・演出などを担当し、のちに吉本興業の顧問となった竹本浩三さんが作詞。メキシコの伝統音楽「メキシカン・ハット・ダンス」の陽気なリズムに乗って「アホ アホ アホの坂田…」の歌詞で始まる同曲は発売後、すぐに6万枚を売り上げた。

 しかし、大阪の教育委員会から「サカタ姓の小中学生がいじめに遭っている」と指摘を受け、レコード会社が販売を一時見合わせる騒動に。その後、再び市民権を得て復活。坂田さんが舞台などに登場する際のBGMとして定着し、違う形で愛される楽曲となった。

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