「アホの坂田」坂田利夫さん死去　「とっちゃん」と呼び親交あった同学年の上岡龍太郎さんも5月に…

　「アホの坂田」の愛称で親しまれたお笑い芸人の坂田利夫（さかた・としお、本名・地神利夫＝じがみ・としお）さんが29日、老衰のため大阪市内で死去した。82歳。大阪市出身。30日に所属先の吉本興業が発表した。通夜、葬儀告別式は、近く近親者で執り行う予定。 　21年10月に亡くなった前田五郎さん（享年79）との漫才コンビ「コメディNo・1」で全国区の人気を誇り、「あ～りが～とさ～ん」「あ、よいとせのこらせのよいとせのこらせ」など数多くのギャグでも知られた。

　吉本興業によると「『あっちこっち丁稚』（朝日放送）で共演した後輩の間寛平とは54年間の親交があり、先日は82歳の誕生日を間寛平夫妻にお祝いしてもらい、大変喜んでいました。最期も親族と間寛平夫妻に見守られながら息を引き取りました」という。

　今年5月19日には人気テレビ番組「探偵！ナイトスクープ」の司会などで活躍した元タレントの上岡龍太郎さんが、肺がんと間質性肺炎のため大阪府の病院で死去した。上岡さんは芸歴では坂田さんの先輩ながら同学年で、上岡さんはは坂田さんのことを「とっちゃん」と呼ぶなど親交があった。

　上岡さんは1960年、横山ノックさんに誘われ、「横山パンチ」の芸名でトリオ芸人「漫画トリオ」としてデビュー。トリオは「パンパカパーン、今週のハイライト」のフレーズの時事漫才で人気となった。1968年、ノックさんの参院選出馬により、トリオは活動を停止。その後、「上岡龍太郎」の芸名で「探偵！ナイトスクープ」などのテレビやラジオで司会を務め、知的でユーモアも潜ませた歯に衣（きぬ）着せぬコメントで全国的な人気を博した。2000年に芸能界を引退。その後は芸能界に復帰することなく、公の場にも姿を現していなかった。

　また、今年、落語＆お笑い界では2月22日に落語家でタレントの笑福亭笑瓶さんが急性大動脈解離のため66歳、8月10日には吉本新喜劇座員の桑原和男さんが老衰のため87歳でこの世を去っている。