【藤井聡太王将と一問一答】大山康晴15世名人の記録に「途方もない記録もある。一歩ずつやっていけたら」

2024年01月06日 17:50

芸能

【藤井聡太王将と一問一答】大山康晴15世名人の記録に「途方もない記録もある。一歩ずつやっていけたら」
<第73期ALSOK杯王将戦第一局・前日>記者会見で質問に答える藤井王将(撮影・藤山 由理) Photo By スポニチ
 将棋の藤井聡太王将(21)=8冠=に菅井竜也八段(31)が挑戦する第73期ALSOK杯王将戦(スポーツニッポン新聞社、毎日新聞社主催)7番勝負の第1局が栃木県大田原市の「ホテル花月」で7日から始まるのを前にした6日、同市内で藤井が前日会見に臨んだ。柔らかな表情で、対局前の思いを語った。
 会見での一問一答は以下の通り。

 ――大田原市に来ての感想
 「大田原市での対局は2年前の王将戦以来2回目。前回も1月で寒いと思いましたが、今回は暖かいですね。那珂川がきれいに見渡せて、集中できる良い環境を用意していただきました」

 ――7番勝負に向けての意気込み
 「振り飛車のスペシャリストである菅井八段との対戦。昨年の叡王戦でも苦戦したので、大変なシリーズになると思う。叡王戦と違って王将戦は2日制なので、指し手の高い精度が求められる。準備して一手一手読みを入れて指していきたい」

 ――1日に能登半島地震が発生した。北陸のファンにどんな将棋を見せたいか
 「まずは被災された方にお見舞いを申し上げたい。その中での対局ですが、棋士としては対局に全力を尽くすよりない。対局できることに感謝しつつ、明日も全力で臨みたい」

 ――今年のタイトル戦は全て防衛戦になる。24年のタイトル戦をどのような思いで臨むか?
 「今年は王将戦からタイトル戦が続く形になる。なるべく調子の波を少なくして、常に良い状態で対局に臨めるようにすることが必要かな。防衛戦という形になるが、タイトル戦が始まればタイトルホルダーと挑戦者と立場の違いはないので、1局1局大切に指していきたい」

 ――大山康晴15世名人のタイトル戦連勝記録は意識している?
 「記録自体は直接意識はしていないけど、偉大な実績を残されている方。その点で、現時点で並ぶことが出来るのは光栄。ですがそもそも、大山15世名人はタイトル戦連続出場が50回であるとか、他にも途方もない記録もある。直接大山先生の記録を意識するより自分で一歩ずつやっていけたらと思います」

 ――8冠保持の期間や、未来の長さは意識しているか
 「そういう形で注目してもらえるのかと思うが、どの対局も全力で臨むけど、防衛できるかということは分からないところ。実際に昨年のタイトル戦も厳しい戦いばかりでした。私自身は、長く保持したい、とは思っていなくて、それぞれのタイトル戦にしっかり臨むことを第一に考えている」

 ――今期の王将戦が栃木県から始まる心境
 「大田原市は長年王将戦の対局を開催していただいて、いつも歓迎してくれてありがたく思っている。今回は開幕戦ということで、凄く注目してもらえる対局になると思いますし、その期待に応えられるように指したい」

 ――菅井振り飛車の脅威は、叡王戦の番勝負などを経て、どのように感じているか
 「昨年の叡王戦では、菅井八段の中盤の戦い方のうまさを1番感じた。序盤が大切というのはもちろん、振り飛車ですと序盤から幅広い展開があって、想定しきれないところはあると思っている。序盤の想定が外れてから中盤を戦う中で、バランスを保っていくことが大切になると考えている」 
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