世界的指揮者・佐渡裕氏、「蝶々夫人」再演に意気込み 昨年死去した演出家・栗山昌良さんの思い生かす

2024年01月11日 16:14

芸能

世界的指揮者・佐渡裕氏、「蝶々夫人」再演に意気込み 昨年死去した演出家・栗山昌良さんの思い生かす
今夏上演のオペラ「蝶々夫人」の会見に臨んだ(左から)迫田美帆、佐渡裕氏、飯塚励生氏、高野百合絵 Photo By スポニチ
 今夏上演されるオペラ「蝶々夫人」(全8公演、兵庫県立芸術文化センターKOBELCO大ホール)の会見が11日、兵庫・西宮市内であり、プロデュースする佐渡裕芸術監督(62)は「栗山先生が作った舞台で、栗山先生のアイディアを生かして」と初演時の演出を手がけ、昨年6月に97歳で亡くなった栗山昌良さん流を踏まえて再演することを発表した。
 24年11月29日で作曲家ジャコモ・プッチーニの没後100年。今回、プッチーニの名作オペラを改定新制作した作品を上演する。06年7月に初めて兵庫県立芸術文化センターで「夏のオペラ」として上演された「佐渡オペラ」の原点というべき作品。08年にはリバイバル公演。佐渡氏の強い思い入れもあって、16年ぶりに再演されることになった。

 佐渡氏は「海外でも観たが、栗山演出が音楽的にも、ドラマとしてもいかにすごいか。いかに名作かと知り尽くした演出」と絶賛。「日本と米国の異文化の中で、お互いをリスペクトしながら起こる悲劇。特別な空間、時間に連れて行けるんじゃないかと思う」と意気込みを語った。

 初演時の演出を手がけた栗山さんに代わって飯塚励生氏(42)が再演を演出する。飯塚氏は栗山さんの演出助手を務めており「栗山先生の(作り上げた)美しさを失わないようにしたい」と気合い十分だ。

 ヒロインの蝶々夫人はソプラノの迫田美帆、高野百合絵がダブルキャストで演じる。「光栄です。ワクワクしてます。心に残る蝶々夫人にしたい」と迫田は気合い十分。「蝶々夫人は初めて。今回の挑戦はプレゼントをいただいたような気がします。当初は不安でいっぱいだったけど、今は蝶々夫人の役で世界の舞台に立ちたいという意識に変わりました」と高野は出演を飛躍への一歩ともくろむ。

 公演は7月12~15日、17、18、20、21日の8日間。4月17、18日には「蝶々夫人ハイライトコンサート」も同劇場(阪急中ホール)で開催される。
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