【エ女王杯】クイーンズリング輝いた!“6度目の正直”でG1初V

2016年11月14日 05:30

競馬

【エ女王杯】クイーンズリング輝いた!“6度目の正直”でG1初V
<エリザベス女王杯>M・デムーロ騎手を背にG1初制覇を飾ったクイーンズリング(手前)
 ようやくG1の頂に上り詰めた。秋の最強牝馬決定戦「第41回エリザベス女王杯」は、3番人気のクイーンズリング(牝4=吉村)が馬群をさばいて差し切り、6度目のG1挑戦で初制覇。管理する吉村圭司師(44)も開業5年目で初のG1タイトル獲得となった。2着は12番人気の伏兵シングウィズジョイ。1番人気のマリアライトは6着同着、2番人気のミッキークイーンは3着に終わった。
 出遅れた以外は完璧だった。G1請負人のミルコらしい、腹をくくった手綱さばきに導かれ、クイーンズリングが鮮やかな差し切り勝ちで歓喜の検量室前。ミルコは吉村師としっかりと抱き合い「サイコー、本当にサイコーです!」と喜びを口にした。

 「出遅れたけど、2200メートルだし、まだまだ時間はあると思いました。直線では内に行けず、外も難しかったけど、最後は凄くいい脚だったね。少し距離が心配だったけど、これぐらいなら大丈夫でした」

 大外のパールコードがゲートに入ってから、にわかに暴れて1馬身の出遅れ。予想外の事態だったが、ミルコは冷静だった。すっとラチ沿いに誘って、道中は距離ロスのない中団イン。斜め前にマリアライトとミッキークイーンを見る形で脚をためる。そのままの隊列で4角へ。直線に向いて内は壁、外に出そうとするとミッキークイーンに押し込められたが、真ん中にビクトリーロードができた。先に抜け出したシングウィズジョイとの差を一完歩ごとに詰めると、ゴール前できっちりと捉えてフィニッシュ。クイーンズリングは6回目のG1挑戦で初制覇。ミルコにとっても意外や意外、住まいのある“地元”京都のG1は、18回目の挑戦で初勝利となった。

 「京都は歴史のある建物が多いし、緑もたくさん。実際に住んで、もっと大好きになったんだ。だから、京都でG1を勝ってないことは気にしていたよ」

 開業5年目で初のG1制覇となった吉村師も、「最高の出来でした」と狙って獲ったビッグタイトルに感動の面持ちだ。

 「今朝、馬運車に馬を積むとき、“これで駄目なら仕方ない”と思いました。体の張りが素晴らしくて、府中牝馬Sからもう一つパワーアップしているなと感じたんです。レースは落ち着いて見ることができましたし、最後は何とかつかまえてくれと。うれしいのと信じられないのと両方ですね」

 次走は未定。「この馬に合う番組がない」ためと師、年内は休養するプランが有力だが、まだまだ成長の余地あり。来年も大いにターフを沸かせてくれそうだ。

 ◇クイーンズリング 父マンハッタンカフェ 母アクアリング(母の父アナバー)牝4歳 栗東・吉村厩舎所属 馬主・吉田千津氏 生産者・北海道千歳市社台ファーム 戦績13戦6勝 総獲得賞金3億2176万6000円。

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