【ドバイ国際競走】メイダンの馬場 日本馬向き密集度高い芝、苦戦傾向“小麦粉”ダート
2018年03月28日 10:30
競馬
一方、日本馬が苦戦傾向のダートは、やはり性質が大きく異なる。シルトと呼ばれる砂よりも細かい粒子の混合率が、日本よりも高い。極端な例えだが、日本が海辺の砂浜なら、ドバイは“小麦粉”のイメージ。乾いた状態では硬く、水分を含むと粘土状になり、さらに悪化が進むと泥状に変化する。乾いた状態で時計がかかり、雨で締まると速くなる日本のダートに対し、ドバイでは最も乾いた状態を「fast」と表現する。雨が少ない砂漠気候のドバイでは、日本ほど排水性を重視する必要がない。日本は水を通す砕石層の上に約9センチの砂を敷いているが、ドバイは砂だけを40センチ近く敷き詰めている。乾燥による砂の飛散を防ぐため、普段はローラーで固め、調教やレースの前に掘り起こす方式を取っている。
馬場状態は日本が良〜不良の4段階に対しドバイは5段階。測定方法も異なる。日本は含水率を参考に、職員が馬場を歩いた感触で決定。一方、ドバイでは「ゴーイングスティック」という機器を使用する。馬場に垂直に突き刺した際の硬度と、そこから45度に傾けた際の掘れ具合が目安。先端のセンサーが自動で測定する。JRAでも導入が検討されたが、日本の馬場では誤作動が多く見送った経緯がある。最後は人頼みの日本と機械で測定するドバイ。どちらが正確という話ではないが、週末の馬券購入の際は、発表される馬場状態にも注目してほしい。