菜七子 21日、自己最多1日11鞍“世界女王特需”で依頼殺到
2019年07月19日 05:30
競馬
「体重が減ることもないし体調はいいです。(海外を含む)移動も多いけど別に大丈夫です」
例年、夏場は体調維持に苦しんできたが、体幹強化に取り組んできた成果から多くの騎乗にも耐え得る体を手に入れた。
デビュー1年目のJRA騎乗回数は294、2年目は382、3年目は605。そして今年は早くも379回(18日現在)を数える。3月から導入された女性騎手減量新制度による3キロ減(重賞、特別戦を除く)の恩恵ももちろんあるが、さらなる騎乗依頼増加の背景にあるのは、菜七子が最大の目標に掲げる「信頼されるジョッキーになること」に近づいてきていることだ。やはり大きかったのは、世界No・1女性騎手の座を争った「ウィメンジョッキーズW杯」での総合優勝。「最初から勝ちたいとは思っていたんですけど、途中で絶対に優勝したいと思った。(帰国後に)本当に多くの方に祝福していただいて、改めて1番の大切さが分かった。あれが2位だったら全く違ったと思う」。世界の舞台でモノをいったのが「日本でたくさん乗せていただいたおかげ」という豊富な騎乗経験。逆転Vが懸かった最終レースで騎乗馬の陣営の指示は番手で追走だったが、行き脚を見た菜七子の判断で途中まではあえてハナを切り、中盤から2番手にポジショニングを下げる好騎乗が光った。
21日は騎乗数だけでなく馬質も高いラインアップがそろった。5R新馬戦のゴールドアリュール産駒デビルスダンサーも楽しみな素材で「凄く前向きな気性をしている。そういう意味では新馬戦に向いている」。8Rメイクグローリーは同条件の前走2着からの参戦。さらに9Rセイウンリリシイは、昨年8月25日(新潟12R)に女性騎手のJRA最多勝利新記録となる通算35勝目を達成した思い出深い相棒だ。3週連続Vに向け、菜七子にとってビューティフルサンデーとなる予感が漂う。