【天皇賞・秋】アーモンド八分で勝てる!ルメール断言「休み明け問題にしない」
2019年10月24日 05:30
競馬
「無駄な動き一つしない。まさに女傑だ」。視察に訪れた小島太氏(騎手時代に天皇賞・秋2勝)も絶賛した最終追い。Wコースでノチェブランカ(4歳3勝)の8馬身後方から差を詰める。前脚を肩から投げ出すような独特の走法。ルメールが右肩ムチを入れて促す。大きなストライドを繰り出して3馬身突き放した。「ラストはリラックスしすぎたからプレッシャーをかけてみた。でも、息が整うまで時間がかかった先週より良かったね。走り終えても全然疲れを見せない。昨年のJCみたいなトップコンディションではないが80%まで来た」。ルメールは納得顔で切り出した。牝馬3冠に輝いた秋華賞と同じ中146日の休み明け。「秋華賞とほぼ同じぐらいの状態。彼女は休み明けも問題にしないし、凄くいい競馬ができる」と続けた。
G1・6連勝が懸かった安田記念(3着)では発走直後の不利で後方まで下がるアクシデント。国枝師は最も強かったレースにこの無念の一戦を挙げる。「初めてルメールに目いっぱい追われて、昨年まで隠していたギアを見せた」。極限の3F32秒4の末脚で上位2頭を首+鼻差まで追い詰めた。「スタート後の不利がなければ絶対勝っていた」と語るルメール。記者会見では「天皇賞を勝ってチャンピオンになる?」の問いに「すでにチャンピオンです」とプライドをのぞかせた。
「日本で一番強い馬。昨年は全部勝った。今春のドバイも素晴らしい優勝だった。ほとんどの古馬を負かしている」。昨日の友は今日の敵。皐月賞、神戸新聞杯優勝時の手綱を取った同じロードカナロア産駒のサートゥルナーリアがライバルになる。「彼の脚も凄い。軽い走りで加速する凄いレベルの馬。どっちが強いか?世代が違うので難しい質問…」と即答を避けたが「3歳馬とは初対戦ですが、アーモンドが一番」と自らを鼓舞するように言い放った。
「こんな馬にはもう巡り合えないだろうね」。国枝師はくしくもシンボリルドルフの和田共弘オーナーと同じ言葉を口にした。不世出の名牝に絶好調はいらない。普通の体調であればいい。
【勝てば秋天史上最長間隔「中146日」】アーモンドアイが勝てば前走の安田記念から中146日での勝利。これは天皇賞・秋が芝2000メートルになった84年以降で前走からの間隔が最長記録となる。これまでの最長は宝塚記念から中139日で制した88年タマモクロス。アーモンドアイは昨年の秋華賞をオークスから同じく中146日で制しており、レース間隔が空くことに問題はない。