【フローラS】ピースフル 樫主役名乗り!兄ブラストばり鬼脚で巻き返す
2020年04月21日 05:30
競馬
昨夏の札幌、ピースフルがデビューした日に、凱旋門賞挑戦を控えていた兄ブラストワンピースも札幌記念を勝った。兄妹同日Vで、同馬の注目度も一気に高まった。血で走るといわれるサラブレッド。名馬の弟妹はいつだって偉大な兄姉と比較されてきた。「ブラストは細やかさがなくて“おっさん”みたい。ピースフルは牝馬なので敏感で繊細。“乙女”って感じかな。タイプが全然違う」。兄妹を管理する大竹師はユニークな表現で両馬の違いを解説する。
ただ、競走馬としての資質に共通点も出てきた。その一つがカイバ食いの良さ。「よく食べるようになってきたので、どんどん体が大きくなってきた。調整を思い通りに進められる」。現役屈指の巨漢馬の兄に負けない食欲は大きな武器。体重の減少を気にすることなくトレーニングを積めるメリットは競走馬にとっては果てしなく大きい。
前走後に放牧を挟み、帰厩後は丹念に乗り込まれている。16日の1週前追い(Wコース)では併せ馬で併入。6F82秒2~1F12秒6と動き自体は地味だが、「調教では常に動きが渋いから不安になるけどね。目立たないのはいつものことだから」。実戦タイプなのも兄と同じだ。
「前走はテンションが上がってしまっていたから。マイルへの距離短縮も気性を考えるといいと思ったが、結果的に(道中は)全然ついていけなかった。1度勝っている東京2000メートルで改めて期待したい。33秒台の脚を使えるし、いい馬場でやらせてもらえれば」。開幕週の府中は兄譲りの鬼脚を発揮するには絶好。樫の舞台で3歳牝馬の勢力図を一気に塗り替えるためにも、ここは負けられない。