【天皇賞・春】フィエール史上5頭目の連覇!“新盾男”ルメール史上初V4

2020年05月04日 05:30

競馬

【天皇賞・春】フィエール史上5頭目の連覇!“新盾男”ルメール史上初V4
フィエールマン(右)がスティッフェリオ(中央)を退け連覇 Photo By 提供写真
 記録ずくめの戴冠だ。「第161回天皇賞・春」は3日、無観客の京都競馬場で行われ、1番人気のフィエールマンがスティッフェリオとの激しい追い比べを鼻差で制してG1・3勝目。休み明け&大外枠の難題をクリアして、史上5頭目の天皇賞・春連覇を果たした。手綱を取ったクリストフ・ルメール(40)は、18年天皇賞・秋から史上初の天皇賞4連勝。人馬ともに大記録を打ち立てた。 【レース結果
 これが王者の貫禄だ。火花散る直線の攻防。外を伸びたフィエールマンが先に抜けだしたスティッフェリオに猛然と迫る。最後はルメールの左ステッキでグイッともうひと伸び。3200メートルを走って差はわずか約11センチ。歴史に残る激闘をものにした。

 “元号またぎ”で史上5頭目の天皇賞・春連覇。自身は史上初の天皇賞4連勝を達成したルメールは「凄くうれしい」と第一声。そして最高のパートナーを称えた。

 「素晴らしい。今年最初のレースで特に長い距離。そして大外枠。少し心配だったけど、直線の反応も良かったし、頑張ってくれました。普通の馬だったら無理でしたね」

 昨年有馬記念(4着)からぶっつけ本番の上に鬼門の大外枠。大きな試練を課せられたが、見事に乗り越えた。大外枠での勝利は08年アドマイヤジュピタ(14番)以来で、中132日での勝利は41年マルタケ(中160日)に次ぐ2位。これまでの常識を大きく覆す勝利に、手塚師は「ホッとしました」。責務を果たして、ようやく肩の荷が下りた。

 「名誉ある天皇賞・春を連覇できてうれしい。休み明け、外枠の難題をクリアしてくれた。引退してからのことを考えると非常に価値ある一勝。この子は毎度毎度、接戦でヤキモキするけど、それで勝つんだから大したモノだよ」と目を細めた。

 18年菊花賞と合わせて長距離G1・3勝。この路線では王者の座を確固たるものにした。次の標的は中距離。次走は放牧を挟んで宝塚記念(6月28日、阪神)が候補に挙がる。これまで中距離での重賞勝ちはないものの、指揮官は「3200メートルを連覇したけど、これがベスト条件だと思っていない。もう少し短い方が切れ味を発揮できる」と愛馬の適性を分析した。

 音楽用語で「気高く、勇ましく」と名付けられた王者。無観客の淀に馬名通りの力強い蹄音を残し、さらなる高みを目指していく。

 ◆フィエールマン 父ディープインパクト 母リュヌドール(母の父グリーンチューン)牡5歳 美浦・手塚厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町ノーザンファーム 戦績10戦5勝(海外1戦0勝)総獲得賞金5億7305万9000円。

 《天皇賞・春アラカルト》
 ▼G1・29勝目 ルメールのJRA・G1勝利は今年のフェブラリーS(モズアスコット)以来で通算29勝目。JRA重賞は通算96勝目。
 ▼2週連続重賞V 手塚師はJRA・G16勝目。JRA重賞は先週のフローラS(ウインマリリン)に続き通算26勝目。
 ▼ディープインパクト産駒 JRA・G1勝利は皐月賞(コントレイル)に続く今年2勝目、通算54勝目。同産駒のG13勝馬はジェンティルドンナ(海外1勝含む7勝)に続き2頭目、牡馬では初。
 ▼接戦 鼻差の決着となったのは16年(1着キタサンブラック、2着カレンミロティック)以来5回目。

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