【京王閣・日本選手権】松浦 ダービー王!郡司、佐藤との写真判定、微差制した
2021年05月10日 05:30
競輪
スタンドにファンがいる開催ならスローVTRを見たファンから「○○が優勝だぞ!」の声が飛ぶが今大会は無観客開催。
松浦は「(内の)佐藤さんには勝ってると思ったけど(外の)郡司君には行かれたかなと。ヒロト(裕友)は僕が優勝と言ってくれたけど、早く結果が出てくれないかなと思った」。
写真判定の結果、松浦が優勝、郡司が2着。松浦と郡司の着差は“微差”。微差とはタイヤ差(約3センチ)よりもわずかな着差で審判がスリット写真を拡大して目視で判定する最少の着差。2425メートルの一戦はまさに微差で明暗を分けた。
心技体の充実著しい松浦は年頭から「今年の目標はダービー優勝」を掲げてきた。今年は記念で4勝を挙げ、今大会も郡司と並ぶ優勝候補として迎えた。「初戦は良かったが、調子はピークじゃなかった」中でも経験値の違いで盟友・清水とともに決勝戦に進出した。
レースは前を任せた清水が「いいタイミングで駆けてくれて」主導権。松浦にとって絶好の展開に見えたが「真後ろに調子のいい郡司君が入ったのが分かったのでゴールまで遠かった」。しかし松浦が“微妙な運の差”の微差で競り勝ち、ダービー王の称号を得た。
G1・3勝目を挙げた松浦は「今後もヒロトとG1戦線で頑張っていきたい。そして中四国から一人でも多くグランプリに出られるように頑張りたい」。松浦と清水の中国SSコンビがビッグ戦線の焦点の一つであることを改めて印象づけた。
▽決勝VTR 清水―松浦―松岡―浅井―真杉―平原―武藤―郡司―佐藤で周回。残り2周で郡司が車を上げ真杉の横でフタをして前に出させない。真杉も車を引かず両者の並走が続く。打鐘で清水がペースアップ。追い上げた郡司が清水―松浦の3番手に入る。バックは清水―松浦―郡司―佐藤…の順。番手から出た松浦は外に振って郡司をけん制、内に戻ると踏み込んで迫る郡司を振り切る。
◆松浦 悠士(まつうら・ゆうじ)1990年(平2)11月21日生まれ、広島市出身の30歳。市立広島工高卒。10年7月プロデビュー。通算成績は951戦269勝。通算取得賞金は5億3694万円。主な優勝は第61回競輪祭(19年)、第4回ウィナーズカップ(20年)、第63回オールスター(20年)、第75回日本選手権(21年)。1メートル68、73キロ。血液型O。