【函館記念】“大人の”トーセンスーリヤ 3馬身差V!横山和「焦らなければ負けないと思った」
2021年07月19日 05:30
競馬
横山和はスカッと澄み切った夏空のように笑った。「返し馬から具合の良さが伝わった。自分が焦らなければ負けないと思った。スタートも上手に出て、周りも流れてイメージ通り。直線でかわされることはないと思った」
小野師は「予定通り。それにしても強かったな」。昨夏の札幌記念は宝塚記念7着後の夏負けが響き6着。今夏は函館記念に目標を絞り、じっくり時間をかけた。指揮官は「ぎりぎり間に合った昨夏と違い、今年はいい感じで来ていた。負けたら乗り役を替えなきゃ。それくらいの気持ちだった」。横山和も完璧騎乗で応えた。「スーリヤが精神的に大人になった。こうしなければならないというのがなくなってきた」。好位で折り合って抜け出す安定した取り口。強豪に挑んできた経験も糧となった。「完成してきた」と小野師は愛馬を称えた。
コロナ禍で表彰式がないため、指揮官は電話でオーナーサイドと協議。「予定通り新潟記念(9月5日)に行きます」とサマー王者を目指す方針を明かした。「札幌記念は結構、相手も強いので、また来年。地道に行きます」。新潟2000メートルは昨春の新潟大賞典で重賞初Vを飾った思い出の舞台。異例の気温31度を記録した函館から初秋の越後路へ。着実に強くなるスーリヤの挑戦はヒートアップしていく。
◆トーセンスーリヤ 父ローエングリン 母トーセンガラシャ(母の父デュランダル)15年4月4日生まれ 美浦・小野厩舎所属 馬主・島川隆哉氏 生産者・北海道日高町エスティファーム 戦績34戦6勝 総獲得賞金1億9714万5000円(戦績、賞金ともに地方含む)。馬名の由来は冠名+インド神話の太陽神。
《売り上げUP》函館記念の売り上げは58億1358万2500円で対前年比117・8%とアップした。