【レパードS】柴田善 JRA最年長重賞V!メイショウムラクモ導いた、55歳0カ月10日
2021年08月09日 05:30
競馬
レース前に「引っ掛かるとは思うけど、俺は馬の邪魔をしないようにしたい」と話していた柴田善。出遅れから暴走気味に好位2番手も想定通り。慌てずムラクモの気持ちが落ち着くのをじっと待つ。すると次第に息が入り始め、直線はメンバー最速タイの上がり3F37秒2。直後でマークした2着馬を3馬身突き放した。柴田善は「また今日も掛かっちゃったけど、途中で折り合えましたね。中間の調整過程が凄く良かったし100%関係者の力です」と喜んだ。
レース終盤でやる気をなくしたり、気持ちの抑えが利かなくなることがあるムラクモ。和田勇師は「調教でもコントロールするのが難しい馬。善臣さんに教えてもらって走るようになりました」と説明。柴田善は「これからまだ力を付けると思う。(馬体は)まだふっくらしそうな部分も残っているしね」とさらなる進化に期待を寄せた。
今後について和田勇師は「先に目標を決めると無理をさせてしまうので、しっかりと休ませてから次を決めたいです」と無理をさせない方針。これがうれしい重賞初勝利でも、地に足を着けて向き合っていく。
快挙達成の柴田善だが、実は4角でムチを落としていた。レース後は「今日は馬の邪魔をしちゃった」とばつが悪そうも、大ベテランのミスをカバーしたのはたくましくなったムラクモ。「あまりかっこいい勝ち方じゃなかったけど、馬は凄くかっこよく走ってくれた」。自身の大記録より、教え子の成長がうれしい37年目の重賞Vだった。
▼岡部幸雄氏 ヨシトミ(柴田善)は奇麗に乗ろうという意識を持って頑張っている。ノリ(横山典)もそうだが、ベテランになってもフォームが崩れず見苦しい騎乗をしない。素晴らしいことだ。長く頑張ってほしいし、次はG1で記録を作ってもらいたい。
◆メイショウムラクモ 父ネオユニヴァース 母ノースパストラル(母の父キングヘイロー)18年3月31日生まれ 牡3歳 美浦・和田勇厩舎所属 馬主・松本好雄氏 生産者・北海道浦河町の高昭牧場 戦績8戦4勝(重賞初勝利) 総獲得賞金7923万9000円 馬名の由来は冠名+群雲。ことわざ「月に群雲、花に風」。同世代にメイショウフウカ(風花)もいる。