【毎日王冠】大人のシュネルマイスターだ!Wコースで仕掛けてぐんぐん加速
2021年10月07日 05:30
競馬
最終追いは同じく毎日王冠出走のマイネルファンロン(6歳オープン)とWコースへ。僚馬の4馬身後ろで気負いなく道中をクリアする。内へ入った直線は軽く仕掛けられると力強く加速。ウッドチップを高くかき上げ1馬身先着した。手塚師は「先週の追い切りよりいい感じですね。春の煮詰まった感じもないし、精神的にもずっといい状態」と出来に太鼓判を押した。
春はクラシックに向かわず、NHKマイルC(1着)、安田記念(3着)とG1でスピードを証明。マイル戦線に新星としてきらめいた。だが、師は「春より背が伸びてスラッとしてきた。筋肉質な馬になるのかなと思ったが、母系が長いところ向きだし、しなやかな体つきに。体形からも1800メートルは大丈夫」と説明。“マイル馬が1800メートルをこなせるか”という毎日王冠の命題は同馬にとっては不問となる。
ダノンキングリー、グランアレグリアの3着だった安田記念のリベンジは、次に見据えるマイルCS(11月21日、阪神)で。この日、他馬の調教で美浦を訪れたルメールは「春はまだ緩さがあったから大人になった秋は楽しみだね。彼は能力がありますよ」と言葉に自信をにじませる。ドイツから吹いた風に背を押され、秋の快進撃が始まる。
【サリオスと同族距離克服いける】シュネルマイスターは、昨年の毎日王冠を3歳で制したサリオスと3代母(ザルデ)が同じという同族。サリオスの母サロミナは12年に、シュネルの母セリエンホルデは16年にそれぞれ独オークスを制している。ハーツクライ産駒のサリオスはマイルG1朝日杯FSを制し、皐月賞、ダービーで2着。シュネルの父キングマンはマイル志向が強いが、2000メートルの弥生賞2着の実績があり、母系から距離克服の下地は十分にある。