【秋華賞】スルーセブンシーズ 初の阪神で大仕事!得意中山と激似舞台で春の雪辱だ
2021年10月13日 05:30
競馬
人気の盲点ながら実力差を感じない馬。それがスルーセブンシーズだ。紫苑Sはファインルージュに1馬身3/4差の2着。着差だけを見れば完敗だが、外をスムーズに回った勝ち馬に対し、最内で前が詰まる形。馬体を外に振って進路をこじ開けたが、勝ち馬は既に前方へと抜け出していた。尾関師は「枠(最内1番)もあって厳しいところに入ってしまった。それでも最後まで走り切ってくれた」と内容を評価する。
通算【2・1・1・0】の中山巧者。尾関師は「毎回ベストパフォーマンスといえる競馬をしてくれている」と話す。阪神は初参戦だが「内回りでタイトなコーナーの後に直線の坂。中山に似ており、合うイメージ」と期待を寄せる。父ドリームジャーニーは阪神でG1宝塚記念を含む重賞4勝。一方、中山でも朝日杯FS、有馬記念とG1・2勝。共通項の多い両競馬場の大舞台に強かった点も心強い。
「春は体質も気持ちの面も弱く使い込めなかった」。尾関師はそう振り返るが、ひと夏を越し、心身共に充実。「初めて間隔を詰めて使うが、今のところダメージもなく落ち着いている。調教も余力を持って動けている」と成長に目を細める。母マイティースルーは紫苑Sで10着に敗れ、本番の舞台を踏めず。半姉パッシングスルーは紫苑Sを勝ちながら、本番では10着に沈んだ。秋華賞は一族にとっても、リベンジが懸かる舞台だ。
《近年紫苑S組好成績》00年にオープン特別として創設された紫苑Sは、長らく本番での連対馬を出すことができなかったが、新潟開催だった14年2着のショウナンパンドラが初優勝。16年に重賞に昇格すると出走馬のレベルもアップ。16年ヴィブロス、17年ディアドラと2年連続で優勝馬を出した。直近2年も19年カレンブーケドール、20年マジックキャッスルが本番で2着に食い込み、同じトライアルのローズS組よりも好成績を挙げている。