【宝塚記念】タイトルホルダー 「国内最強」G1で3勝目 さあ凱旋門賞 レコード残して夢はフランスへ
2022年06月27日 05:30
競馬
先行争いで行き切ったパンサラッサが前半1000メートルを57秒6で通過する超ハイペース。無理に競りかけず道中2番手でチャンスをうかがった。「リズムをかき乱されないように。それだけを意識しました。(馬が)動きたいタイミングで動こうねと」。まさに人馬一体。4角で逃げ馬に並びかけ、直線は相棒を信じ、懸命に追い続けた。「ファンの皆さんの思いが届いたと思う。勝つことができてうれしい」と感謝した。
ファン投票ではアイドルホース・オグリキャップの15万2016票(90年)を4万票近く上回り、歴代最多となる19万1394票を獲得。ファンの期待に応える走りで国内最強の地位を確立させた。横山和は「ひと言では言い表せないが大切な存在です」と相棒への思いを口にする。天皇賞・春、宝塚記念の同年Vは06年ディープインパクト以来で11頭目。天皇賞・春に続き、祖父・富雄元騎手(71年メジロムサシ)、父・典弘(91年メジロライアン、14年ゴールドシップ)との父子3代制覇となった。
G12勝を含む3連勝で上半期を締めくくった。さあ欧州の大舞台へ――。仏G1凱旋門賞に登録を済ませている。栗田師は「オーナーから、勝てば(横山)和生騎手で凱旋門賞と話がありました。直行になると思う」と先を見据えた。
これまで凱旋門賞で日本馬は06年ディープインパクト(3位入線後失格)、12&13年2着オルフェーヴルなど延べ29頭が出走して勝利をつかめていない。横山和は「そんなに甘い世界ではないがタイトルホルダーなら乗り越えてくれるかなと思っている」と信頼を寄せる。ひとつのドラマが快晴の仁川で完結し、壮大な物語は次のステージへ。欧州の頂を目指し、海の向こうに打って出る。