【函館記念】スカーフェイス ギアチェンジで完全仕上げ!橋田師JRA全10場重賞Vへラストチャンス
2022年07月14日 05:30
競馬
スタンドで見守った橋田師は穏やかに語った。「最後追って、動きは良かったです。栗東でもやってきたので、ちょっと体は減っているけど、良く言えば無駄なぜい肉が取れてガッチリ仕上がっています」
3歳時は未勝利戦を勝った直後、ダービーTR・プリンシパルS(7着=10番人気)に挑んだ期待馬。あれから3年。6歳を迎え、着実に力をつけた。年初の中山金杯で2着好走。強豪が集結した前走・大阪杯(6着)は後方追走から内寄りを粘り強く伸びた。優勝したポタジェからわずか0秒5差。指揮官は「以前よりもトモ(後肢)がしっかりして安定した成績を残せるようになった。硬い馬場じゃない方がいい馬。洋芝は合うと思って連れてきた。少々の雨はこれまでもこなしてますからね」。初めての夏の北海道シリーズ参戦の経緯を語った。
サイレンススズカ、アドマイヤベガ、ディアドラなど多くの名馬を管理してきた橋田師。勝てば、調教師として史上7人目のJRA全10場重賞制覇の偉業。来年2月末で定年を迎えるため、これがラストチャンスとなる。85年開業の指揮官は「函館は昔から来てますね。(函館2歳Sを含めた)2歳馬を早くから使うことは少なくて、条件戦が多かったのかな」としみじみ振り返った。函館記念挑戦は延べ10頭目。最高は02年トーワトレジャーの3着。「10場重賞制覇?あまり考えるとうまくいきませんからね。でもそういった皆さんの気持ちには応えたいと思います」
JRA重賞63勝を誇る名伯楽は静かに結び、鞍上・岩田康に託した。