秋山真が有終V!騎手生活ラストデー飾っても「まだまだやりたい」

2024年02月26日 05:30

競馬

秋山真が有終V!騎手生活ラストデー飾っても「まだまだやりたい」
小倉競馬で行われた引退式終了後、騎手仲間から胴上げされる秋山真 Photo By スポニチ
 1000勝ジョッキーが多くのファン、騎手仲間に見守られ、ステッキを置いた。昨年12月に調教師試験に合格した秋山真一郎(45)が25日、小倉でラストライドを迎え、8鞍に騎乗。3R・4歳以上1勝クラスのジューンアースで有終Vを飾った。27年間の現役生活を全うし、来月から調教師として新たなステージへ。引退式を終え、本紙に手記を寄せた。また、調教助手に転身する川島信二(41)もこの日がJRA開催ラストライド。阪神で4鞍に騎乗した。
 最後まで秋山真らしい締めくくりだった。小倉で行われた引退式。「最終日に勝利をすることができましたし、やっぱりジョッキーっていいなと思いました。これだけ乗せていただけるなら、まだまだやりたいです」。未練を残しつつステッキを置く時が訪れた。

 この日の3Rは単勝1・6倍のジューンアースで逃げ切り、場内からは祝福の拍手が湧き起こった。「ほっとしましたね。今日に合わせていい馬に乗せていただき、ありがたいです」と関係者に感謝を口にした。

 引退式の花束贈呈には元騎手の父・忠一さんも駆け付けた。「自分の引退の時はなかったから、うらやましい人生。トップじゃないけど地道に勝ってきて、大したもん。今から大変だと思うけど頑張ってほしい」と息子にエールを送る。

 同期の勝浦は「最後に花束をあげられてうれしかったね。グッと来て泣きそうになった」と感極まった表情。「でも秋山は何ともないと思う。そういうタイプじゃないから。競馬学校から一緒で思い出すことはあるけど、調教師になるから寂しいとかはないかな」と気心知れた戦友を称えた。

 代名詞とされた美しいフォームは見納めとなったが「調教師としてもできる限り調教に乗って感触を確かめたい。ジョッキーの皆さんに乗りやすいと言ってもらえる馬をつくりたい」。最後まで涙はなかった。「これから泣きます(笑い)」と言い残し、競馬場を後にした。

 ▼武幸師(幼なじみで競馬学校同期)騎手から調教師になるのは同じ。僕の場合はすぐ(研修のため)美浦に行ったこともあり、周りにいろいろなことを聞ける人がいなかった。馬とは違う、また別のところでいろいろ力になれたら。ともに頑張っていけたら、と思う。(定年の)70歳まで長いね。調教師をやっていれば、たまにはいいこともあると思うから(笑い)。

 ▼平田師(秋山真騎乗で重賞Vのベッラレイア、カレンブラックヒルなどを管理)秋山はうちの厩舎の勝ち頭だからね。馬への当たりが柔らかく、いくつも重賞を勝ってくれた。引退しても調教師同士になるから寂しくはないよ。試験に受かった後、馬主さんのところに行って一緒になった時もあるしね。

 ◇秋山 真一郎(あきやま・しんいちろう)1979年(昭54)2月9日生まれ、滋賀県出身の45歳。父・忠一さんは元騎手で元調教助手。97年、栗東・野村厩舎所属でデビュー。12年NHKマイルC(カレンブラックヒル)、阪神JF(ローブティサージュ)でG12勝、14年ジャパンダートダービー(カゼノコ)でJpn1制覇、18年福島牝馬S(キンショーユキヒメ)で史上5人目(当時)のJRA全10場重賞制覇を達成。JRA通算1万3543戦1059勝、うち重賞38勝。1メートル67、50キロ。血液型A。

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