ドイツより軽い重量で走れるアルリファー有力
2024年10月04日 05:05
競馬
また、直線コースとはいえ同日、同質の馬場で行われるアベイユドロンシャン賞(G1)をアグネスワールドが制した(99年)り、やはり同日のフォレ賞(G1)でエントシャイデンが2年連続で3着(21、22年)に健闘したりと、必ずしも日本馬に合わない馬場とは言えない結果もある。
例えば、パリロンシャン競馬場と同じくらい日本とは馬場が違うと言われるアスコット競馬場でも、米国の馬やオーストラリアの馬、香港の馬までもが多数勝利している。日本馬の、それも凱旋門賞だけを見ていては物事の本質は見えてこない。必ずしも馬場だけが敗因ではないだろう。
そんな中、近年、凱旋門賞で好走した馬の傾向として注目されているのが、ドイツからの転戦馬だ。3年前の勝ち馬トルカータータッソはドイツ調教馬だし、一昨年の勝者アルピニスタは英国馬ながらやはりドイツで何戦も勝っていた。共通しているのはドイツでは重量を背負って競馬をしている点。つまりドイツで勝利した時よりも軽い重量で凱旋門賞に臨んでいたのだ。
今年、武豊騎手が手綱を取るアルリファーも同様だ。前走のベルリン大賞(G1)は60キロを背負って5馬身差勝ち。59・5キロで臨める今回、レジェンド悲願の初制覇があっても不思議ではない。いや、日本馬シンエンペラーがその前に立ちはだかるのかもしれないが。 (フリーライター)