横山が新切り札だ!なでしこ リオ予選へFW5人選出攻撃的布陣
2016年02月26日 05:30
サッカー
アピールを続けてきた成果が実った。20人に絞り込まれた最終予選メンバー。負傷離脱した菅沢と若手4人が外れた中で、五輪とW杯を一度も経験していない横山が滑り込んだ。「(五輪予選は)未知な世界だけど失うものはない。まずはゴール。若いですし貪欲にやりたい」。出場切符2枚を懸けた戦いへ、フィールドプレーヤー最年少の22歳は抱負を語った。
現実路線といえる経験豊富な選手ばかりがそろっただけに、横山の存在には注目が集まる。10年のU―17W杯準決勝・北朝鮮戦で6人抜きからゴールを決め、国内外で名前が知れ渡った。14年に岡山湯郷からチャレンジリーグ(3部相当)の長野に移籍。その年に得点女王に輝き昇格に貢献すると、昨季は2部で25試合出場で35得点を奪い、再び得点女王となり1部昇格に導いた。
バルセロナのアルゼンチン代表FWメッシになぞらえて“女メッシ”と呼ばれるドリブラーだが、下部リーグで磨いてきたのは得点力だ。「全ては結果。前の選手なんでゴールを取ることが一番」。その積極性はピッチ内外の姿勢にもつながり、沖縄での2次合宿で佐々木監督は「チームになじんできた」と高く評価していた。
20人の中でFWは計5人。通常より多めの選出について「カナダW杯でも1点差の勝利が多かった。もう少し得点力のあるチームにしていかないといけない」と指揮官は理由を説明した。切り札として招集した岩渕は、長期離脱から復帰間もないこともあり状態は不透明。それだけに、横山には試合の流れを変えるジョーカーとしての役割も求められる。
メンバーから外れた猶本や村松ら4人は同年代で仲が良かったことから、チームを離れる際には「久美さん頑張って」と声を掛けられた。「優衣香さん(菅沢)を含めて、その人たちの分まで頑張らないといけない。途中から出ようが最初から出ようが、ゴールでチームに貢献したい」。4大会連続の五輪切符獲得へ、多くの思いを背負ってピッチに立つ。
◇横山 久美(よこやま・くみ)1993年(平5)8月13日、東京都多摩市生まれの22歳。十文字高在学中の10年にU―17女子W杯に出場。準決勝の北朝鮮戦の得点がFIFA年間最優秀ゴール賞にノミネートされた。12年に岡山湯郷に入団。14年に長野へ移籍。国際Aマッチ通算5試合2得点。1メートル55、52キロ。利き足は右。血液型O。
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