W杯にビデオ判定「VAR」導入決定、映像確認の審判員採用も
2018年03月18日 05:30
サッカー
FIFAは14年の前回W杯で初めてゴール判定の技術(ゴールライン・テクノロジー=GLT)導入に踏み切り、さらに映像の応用を拡大したVARの試験運用を昨年のコンフェデレーションズ杯などで実施。VARの導入で正しい判定率は98・8%まで上昇したということで、同会長は「VARが(ピッチ上の)審判団を確実に助けられるとの確証と具体例を得られた」と成果を強調した。
一方、現場では判定に時間がかかり過ぎるなどの批判が根強い。昨年12月のクラブW杯でVARによりゴールを取り消される場面があったRマドリードのジダン監督は「何が起きたのか分かったのは4分後だった」と批判。VARを採用しているドイツ1部でプレーするケルンの日本代表FW大迫は「好きじゃない。流れがあってのサッカーだと思う」と違和感を口にする。
IFABの公表資料によると、試合中にVARが「奪った」と定義づけした時間は1試合平均で55秒。インファンティノ会長は「10秒から20秒で正しい判定が得られる」と主張するが、運用面では観客、視聴者への分かりにくさを含めて課題が残る。
▽ビデオ・アシスタント・レフェリー (VAR) 試合中の微妙な局面を映像で確認し、主審に伝えて判定を手助けする「ビデオ副審」。W杯ロシア大会では国際審判員が任命され、3人の補佐役(AVAR)とチームを組んでモスクワの視聴覚室で作業する。スローモーション専用を含む30台以上のカメラからの映像を検証。主審は一発退場や、得点場面で攻撃側の反則が疑われる場合などは、自らもピッチ脇に設置されたモニターで映像を確認する。
【W杯の主な疑惑判定】
★ウェンブリー・ゴール(66年イングランド大会) 聖地で行われたイングランド―西ドイツの決勝。2―2の延長前半11分、イングランドFWハーストのシュートはバーに当たって真下に落下した後、ゴール外に出た。協議の末、得点と認定。4―2でイングランドが初優勝。
★神の手(86年メキシコ大会) アルゼンチンのFWマラドーナが準々決勝イングランド戦で後半6分に先制ゴール。GKと競り合った際に振り上げた左手でボールをはじいた。試合後「俺の頭と神の手が決めた」と振り返った。
★幻の同点(10年南アフリカ大会) 決勝トーナメント1回戦ドイツ戦で、イングランドMFランパードが1点を追う前半38分にミドルシュート。ボールはクロスバーを叩き下に落ち、バックスピンがかかってゴールから出た。ビデオでは明らかにラインを割っていたが得点は認められず、結局ドイツが4―1勝利。GLTなど技術導入のきっかけとなった。
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