興梠「新ミスターレッズ」襲名弾!福田超えクラブ通算92点目
2019年07月07日 05:30
サッカー
「ペナの中では良い意味での遊び心も必要と思う。相手をおちょくるくらいの…。力んだら駄目。(得点を)決めていないFWなら、あそこは力んだと思う」。これぞ量産の極意。当然、興梠にも若き日の失敗はあった。長い年月を経てたどり着いた境地だ。「あんなデカいGK(1メートル97)なのによう打ったな…と今になって思いますけど(笑い)」
ついに浦和でのJ1通算ゴールも歴代単独トップに立った。加入7年目で積み上げた得点は92点。ミスターレッズと呼ばれた福田正博氏の91点を抜き去った。加入当初は「思ってもみなかった数字」だった。それが徐々に「超えないといけない記録」と使命に変わった。一番の要因は「単純にケガをしなかったこと。自分を褒めてあげてもいいかな」とうれしそうに話した。
当然、あの「約束」は忘れていない。3月、興梠の実家が営む「ローストチキン・コオロギ」が浦和店をオープンした。福田氏とは“福田超え”を果たしたあかつきには「一日店長」就任の約束を取りつけていた。「これで決まり!福田さん、待ってます!で、“今日は客が少ないなぁ”っていうのを期待してます」と笑った。
対仙台は14戦15発。この日も徹底マークに遭った。「厳しく来ているのは分かった。そこで何もできないか、それでも(点を)取るかは自分次第」と興梠。美しく決めたループには意地も込めた。リーグ戦では今季6点目、J史上初となる8年連続2桁得点も十分に射程圏に入ってきた。
最後に興梠は少し真顔になって言った。「福田さんを超えたのはうれしい。でもサポーターの中では今もレジェンドは福田さんだと思う。次の目標は、サポーターの心を動かしたい」。正真正銘の新ミスターレッズへ、興梠は走り続ける。
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