欧州移籍市場もコロナショック…エムバペ211億円→41億円 5分の1に大暴落か
2020年04月21日 06:00
サッカー
17年にパリSGへ移籍したエムバペの移籍金は、出来高を含め史上2位の1億8000万ユーロ(約211億円)。3500万ユーロ(約41億円)なら約5分の1に暴落することになる。原因はクラブの財政危機だ。ドイツ誌キッカーによると、リーグが再開できない場合、ドイツ1部全体の損失は7億9000万ユーロ(約924億円)にのぼり、1部と2部の計36クラブのうち13クラブが6月までに破産する危険性があるという。
“金満”プレミアリーグでさえ選手に給与3割削減を求め、スペイン1部の名門バルセロナとRマドリードも選手給与を削減するなどクラブの生き残りが最優先で、ドイツリーグのザイフェルト会長は「今夏の移籍市場は崩壊するだろう」と予想する。Bミュンヘンのヘーネス会長は「1億ユーロの移籍金は想像できない。下落は2、3年で戻るレベルではなく、全く新しいサッカー界になる」とした。
専門サイト「トランスファーマーケット」は23歳以上の選手の価値下落を20%、22歳以下を10%と試算。全世界では92億ユーロ(約1兆764億円)もの価値が失われたという。同サイトで現在の世界最高はエムバペの1億8000万ユーロ。今夏の移籍が噂される同僚のFWネイマールや、トットナムのFWケーン、ドルトムントのFWサンチョら大物選手の移籍金が実際にどう推移するのか、大きな注目を集めている。
≪いつ開くかも不透明…期間変更可能の指針≫今夏の移籍市場がいつ開くかも不透明だ。欧州主要リーグの予定は7月1日~9月2日だが、中断中の各国リーグは再開の見通しすら立っておらず、6月末までに全日程が終了しない可能性が高くなってきている。FIFAは7日に「想定した時期に今季を終えられないのは明白」として、移籍期間を各リーグの新日程に応じて変更可能とする指針を発表している。