ビリャレアル番記者 久保への期待、起用構想語る 黄金期再来へ自由に羽ばたくことができる
2020年08月11日 22:00
サッカー
![ビリャレアル番記者 久保への期待、起用構想語る 黄金期再来へ自由に羽ばたくことができる](/soccer/news/2020/08/11/jpeg/20200811s00002020416000p_view.jpg)
選手補強の権限を手にしたエメリは、まず何よりも久保建英を引き入れることを願った。クラブはそのため、久保同様にRマドリードに所属するオスカル・ロドリゲス(U―21スペイン代表MF)の移籍交渉をストップして、日本人MFの獲得へと一気に舵(かじ)を切った。このことからも、久保がエメリに重用されることは間違いない。その一方でレアル・マドリードは、久保のさらなる成長を促す上で、ビリャレアルが理想的なクラブであると考えたようだ。
ビリャレアルはスペインで、ポゼッション重視の攻撃的なサッカーを実践するチームとして知られている。そのためにジェラール・モレノ(スペイン代表FW)、パコ・アルカセル(スペイン代表FW)、チュクウェゼ(ナイジェリア代表MF)ら攻撃的ポジションに才能豊かな選手たちがそろっており、それは久保にとって大きな恩恵となるはずだ。エメリは入団会見の日、私に使用システムとして2つの構想があると語ってくれた。
1つ目は4―2―3―1で、この場合に久保は1トップのすぐ後ろか、サイドのどちらかでプレーすることになる。たとえサイドでプレーするとしても、純粋なサイドアタッカーとしての役割を押しつけられるわけではない。バルセロナのメッシのように、自由に動く権利が与えられるはずだ。
そして2つ目は4―4―2。こちらではサイドに位置する可能性がより高くなり、2トップのジェラールとアルカセルにボールを配る役割となるだろう。
いずれにしても、久保は厳しい規律に縛られていたマジョルカとは違って、ビリャレアルで自由に羽ばたくことができる。攻撃において、彼が大きな制約なしに、その極限のファンタジーを見せられれば、勝利に直結する…。エメリは、そう信じているのだ。
◆ビクトール・フランチ 1975年7月29日生まれ、ビリャレアル出身の45歳。地元を代表するクラブ、ビリャレアルをスポーツ記者として1997年から取材。ラジオ局「オンダ・セロ」でビリャレアルを中心としたカステリョン県のスポーツについて語っており、スポーツ紙「マルカ」の通信員も務めている。