なでしこ4強への壁 スウェーデンGKムショビッチ “早熟の天才”の野望を打ち砕け

2023年08月08日 05:30

サッカー

なでしこ4強への壁 スウェーデンGKムショビッチ “早熟の天才”の野望を打ち砕け
米国の前に壁として立ちはだかったスウェーデンのGKムショビッチ。彼女を攻略しなければ、なでしこの勝利はない(AP) Photo By AP
 FIFAランク11位の日本代表「なでしこジャパン」は11日、準々決勝で同3位のスウェーデンと対戦する。21年東京五輪の準々決勝では1―3で完敗を喫した相手とのリベンジマッチ。準優勝した15年以来、2大会ぶりの4強進出には世界屈指のGKと名高く、優勝候補の米国を零封したゼチラ・ムショビッチ(27=チェルシー)の攻略が絶対条件となる。
 スウェーデンのGKムショビッチの攻略なくして、なでしこジャパンの4強入りはない。スウェーデンは1次リーグ3試合と決勝トーナメント1回戦の計4試合で被シュート49本。うち枠内20本を浴びており、守備網は決して盤石でない。それでも、喫した失点はわずか1。最も厄介なのが守護神の存在だ。

 世界屈指のGKは今大会、乗りに乗っている。ここまで3試合に出場し、被シュート44本。セーブ率は実に93・6%にのぼる。能力の高さを見せつけたのは、決勝トーナメント1回戦の米国戦だ。

 FIFAランク1位の前に立ちふさがった。21本のシュートを打たれながら、超人的な反応で神セーブを連発した。後半8分にペナルティーエリア内からのシュートを横っ跳びで防ぐなど、11本のシュートをセーブ。プレーヤー・オブ・ザ・マッチに選ばれ、「米国に粘り強く戦えたことを非常に誇りに思う。私たちはまだ帰国しません」と喜んだ。

 FIFA公式サイトによると、ムショビッチは12歳でGKに転向し、13歳の時に地元のスタッテナIFのシニアチームでデビューした。その後、同国のローゼンゴードで技を磨き、20~21年シーズンの途中でイングランド・プレミアリーグの強豪チェルシーと契約。3連覇に貢献した。

 しかし、スウェーデン代表では、レジェンドGKリンダールの活躍の陰に隠れる日々を過ごした。21年東京五輪でもメンバー入りしたが、日本戦ではベンチ外。正GKとして迎える初の世界大会でやっと日の目を見た。そんな“早熟の天才”の野望を、全チーム最多の4試合14得点と絶好調のなでしこが打ち砕けるか、注目だ。

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